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プロローグ
こんにちは、初めまして。富良野といいます。小説の投稿が初めてなのですが、自己満足で載せてみることにしました。拙いものですが読んでいただけると幸いです。
いきなり、短すぎるプロローグもうしわけありません。
疑問に思った点などは是非是非質問してやってください。
では、よろしくお願いします。
少女は古びた金色の懐中時計を胸に大事に握っていた。自分から離れるのを拒むように。彼女の白い長い髪が顔の前に何房かかかるのと同時にさらりと手から金色の細い鎖こぼれた。
少女は震える唇を動かす。俯き、ぼやける視界には白い床しかない。声に出したはずなのに聞こえなかった。
どうして……
と。
少年は立っていた。唇を噛み、時計を握る少女を見ながら。
自分は何をすればいいのか。悲しみにくれる彼女になんと声をかければいいのか。分からない。
だって、彼の知っている彼女は__
少女は顔を上げて振り向いた。潤んだ目と微笑みを後ろにいる少年へと向ける。
「行きましょう」
彼女は、はっきりと告げた。
__彼女はどこまでも強い少女であるはずだから。