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紙魚

作者: 王蠱

紙魚(しみ)は古びた紙の中に棲み、時経た文字を食べて生きている。

もう何千年と生きているこのか弱い生物にも、とうとう絶滅の時が訪れようとしていた。

近いうちに訪れる飢餓の時節の到来を本能で感じ取り、

紙魚たちは我先にと安全な場所を求め大移動を開始した。

人気の本から貴重な本へ。

新しい書架から古い書架へ。

小さい図書館から大きな図書館へ。

そうして必死に生きようとする彼らを知ってか知らずか、

生まれたばかりの電子書籍の神は電気と情報の波で次々と活字を呑み込み始めていた。

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― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして、王蟲さん(*^^*) 素敵な詩ですね それにしても良く紙魚をメインにして詩を書きましたね(^_^;) 確かに、本や紙を食べる事にロマンを覚えます^ ^ これからも頑張って下さい…
[一言] 僕も本は紙のほうが好きです。 ページをめくることに意味がある。 そんなロマンチックなことをたまに言いたくなります。 柄ではないですが。 いつか紙の本もなくなるのでしょうかねww 少しさみしい…
[良い点] 現在の電子書籍の影を、うまい形で喩えていますね。 短いなかに、様々なエッセンスが詰まっていた作品だったと思います。 [一言] アイデアや発想力が柔軟だと、惹きこまれるストーリーになるもので…
2013/01/14 17:57 退会済み
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