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5.おそらく多分異世界

それとなくレオンがタバコを取り出した。悠真が知識としてしか知らない、フィルターのない両切りタバコだった。ほほぅ、こんな爽やかイケメンでもタバコを吸うんだなとなんとなしに思っているとレオンが火を付けた……素手で。


 「は!?」


 驚いた悠真にレオンが動揺して返す。


 「あぁ、すみません。お嫌いでした?考えるときのクセでつい……」


 慌てて火をもみ消そうとするレオンを悠真が止める。


 「違う!そうじゃない!!今どうやって火を付けたんだ?もう一回見せてくれ!!!」

 「どうやって……と言われましても……」


 レオンが事も無げに人差し指を立てると、小さな火が揺らめいた。驚愕する悠真へ不思議そうにセリアが話しかける。


 「簡単ですよ?……っていうか、できない方が珍しいですよ、ホラ」


 二つの揺れる火を見て、悠真の頭の中も揺らいで行く。


 (なんだコレ、トリックか?マジックか?テクニックか?何かしらのタネが有るよな?有ってくれるよな?)


 頭を抱える悠真の幻想を、レオンの言葉が打ち砕いた。


 「もしかして、魔術をご存知でない?」

 「魔術……そうきたか……」


 今までの体験を振り返り、悠真の中でカチリカチリとピースがハマりだす。納得したくないが納得するほか仕方がない。


 「ここは……異世界なのか……?」

 「異世界ですか?どういうことなのでしょうか?」

 「俺の住んでいた世界の話をしたい……良いか?」


 無言で先を促すレオン、悠真はザックリと日本の歴史や今までの生活などを語った。


 「不思議な話ですね、僕からするとソチラの話のほうが余程異世界なのですが……ただ、事実かどうかを判断するには、まだ情報が足りませんが」

 「だよなぁとしか言えん」


 話を聞いていたセリアが横から割り込んでくる。

 

 「ちょっと待って!!じゃあ中央政府の人じゃ無いってこと!?道理で……変な上から目線も無いし着てる服もくたびれてると思った……じゃあその黒髪は何なの?」

 「俺の髪の色か?日本人なら基本的に黒髪だぞ?君たちみたいな鮮やかな髪色は着色しない限りはいないな」

 「何よもー、緊張して損したじゃない!!」


 先程までと打って変わって途端に態度が砕けセリア、そして苦笑するレオン。


 「すみません、コレが彼女の"素"……なんですよ」

 「いや……別に良いが、それよりも何故髪の色に拘るんだ?俺の黒髪は変なのか?」


 悠真が自身の直毛を指先でもて遊ぶ。

 

 「いいえ……変では有りませんが希少なのは確実です。白や黒の髪色は才能の表れですから。」

 「そうなのか?さっきの"火"を見るに……全員魔術を使えるんじゃないのか?」

 「えぇ、一応使えます。ですが、得手不得手が有りまして……僕のような緑の髪は木属性を、セリアさんのような青い髪は水属性を得意としています。」


 腕組みをした悠真は質問を重ねる。


 「じゃあ、白や黒はなんなんだ?」

 「そうですね、白は光を、黒は主に精神に作用する魔術を使います。この属性だけはいくら訓練しても使えるようにはなりません」


 聞いていたセリアが悠真の髪に指を突き付ける。


 「その髪色を持ってる人はね、他の人が魔術を使うのを邪魔できるの、だから中央の偉い人が使いたがるわけ……そうそう居ないしね」

 「なるほどな……」


 悠真がコップに目線を落とした、水面には疲れた顔と黒黒とした髪の毛が映り込んだ。

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