37.\(^o^)/
「そうだ、セリア。さっきの水の板出してみ?」
「まーた変なこと思いついたでしょ」
嫌な顔をしながらも空気中に水の板を出現させる。
「んで、ガルドだ。さっきの炎を当ててくれ」
「こうか?」
炎というより、もはや溶岩の塊のような質量を持った熱が当てられ、ジュッと音を立てる。しばらくするとゴボゴボと音を立て始めた。
「おぉ、いい感じだな。じゃあセリア、できるだけ遠くにやってくれ……湖の上が良いな」
「はいはい」
言われたとおりに限界ギリギリまで水の板を遠ざけた、微かに震えている。そのやりとりをソレイユとルナールの両者の瞳が見つめていた。
「こんな感じ?」
「多分良いだろう、じゃあ水を固めてる力を抜いてくれ」
「はーい」
瞬間、本来熱を加えられ暴れ回っていた水分は、抑え込まれた力を解除され爆音を伴い一気に膨張した。レオンが咄嗟に木の盾を作り爆風を避ける。
「アチャー、やりすぎた。失敗失敗」
飛び散った湖の飛沫を頭から浴びながら悠真が軽口を叩く。
「アンタ何やったのよ!?」
「水・蒸・気・爆・発」
「なんで水が爆発するのよ!?」
「いやー、圧力から体積の変化から説明しなきゃいけないから面倒くさいな……魔術魔術!」
冷静に見定めていたようなソレイユが一言呟いた。
「貴方達の身柄は、こちらで預かることとします」
一切の反論の余地を断ち切ったその口調に、悠真が反応した。
「なんで!?」
「貴方が一番の危険分子であり、彼らがその影響を強く受けているからです」
「ちょ……ユーマのせいでアタシ犯罪者じゃない!!」
「なんでだよ!!バンバン魔術使ってるクセに今更!?」
悠真はガックリと膝を付いた。
「あぁ……俺の人生オワタ……」
「オワタじゃなく終わったでしょ……その変な物言いやめなさいよ……」
だがしかし、悠真の妙な物言いに反応したのはセリアだけではなかった
「ユーマさん、今”オワタ”と申しましたか?」
「え?まぁ、はい」
ソレイユは一頻り考えた後、指先から光の線を射出し地面を焼き焦がし何かを刻んでいく。
「ユーマさん、コレが何か分かりますか?」
問われた悠真が見た地面に刻まれていたのは……
\(^o^)/
「人生オワタ?人生オワタじゃないか!!」
まさか異世界に来て、慣れ親しんだ日本の顔文字を見られるとは思ってもいなかった。その悠真を見て更にソレイユが続けて記号を描く……
(´・ω・`)
「ショボーン!!懐かしいなぁ……」
しみじみと感傷にふける悠真を横目に、レオンとセリア、ガルドはわけが分からないと言った表情をしていたが、ソレイユは違った。
「ユーマさん、貴方古代文字が読めるのですね?」
「古代文字だって?コレがか?」
悠真にとって20年そこら前の顔文字は、古代というには違和感が大きかった。




