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25.子どもは子どもであるべきで

三人での新生活が始まりしばらくして、キールが寝静まった夜。保護者二人が今後について話し合っていた。


 「やっぱり、同じ属性に育ててもらう方が良いのか?」

 「そうですね、違う属性の魔術を教えるのは効率が悪いので」

 「今すぐには無理だが、ゆくゆくは考えておかないとなぁ……」


 口寂しさから悠真は目の前の乾燥した豆のようなモノをポリポリと齧る。キールが来てからレオンは一切のタバコをやめていた。


 「最近のキールの様子はどう見える?」

 「とても良い子ですね、家事も自分から進んで手伝ってくれますし」

 「良い子……か」

 「やはり気になりますか?」


 悠真は自身の過去を思い出していた。大人の顔色を常に伺い考えを先読みし、ビクビクと怯えていた過去を。


 「あぁ、あのくらいの年齢の子はもっと馬鹿でも良いと思う。ココじゃどうか知らんが……俺の世界の男の子と言えばウンコの一言でアホみたいに笑うもんだ、その点キールは……」

 「賢すぎる……ですかね?」

 「それもあるが、気を使いすぎてるような……」


 レオンが目線を天上にチラリと向けた。丁度寝室が有る方向だ。


 「同感ですが、僕たちがどうにかできるものでも有りません。慣れてもらうしか無いでしょうね」

 「子育てって難しいな」

 「よくやっている方かと思いますが?」

 「お互いにな」


 別日、三人が夕食を囲っていると、レオンが口を開いた。


 「今日の料理はほぼ、キールくんが作ったんですよ。僕は見守っていただけです」


 スプーンを握った手を止めキールを見ると、上目遣いで様子を伺っていた。


 「そうか!いつもより旨いと思ったよ!凄いなキール!」

 「……ボクはユーマのご飯も好きだよ」


 ポツリと呟き、具を口に運び出したキールを見て思わず悠真が叫ぶ。


 「やだ!!アナタ!!キールがあんなこと言ったわよ!!」

 「誰がアナタですか……ユーマさん、落ち着いて下さい、口調が変です」

 「よーしよしよし!!明日はお菓子を買ってあげようねぇ!!」

 「ユーマさん、ダメです、そうやって甘やかさないで下さい」


 尽くを却下された悠真が恨めしそうにレオンを見やる。


 「なんだよ!ケチ!」

 「ユーマさんに全部任せると、教育上よろしくありません」


 身に覚えが有るというか、覚えしか無い悠真は抵抗するのを止めた。


 「あ、うん……ソレは……はい」


 しょぼくれて口の中でモゴモゴとボヤく悠真を見て、レオンが笑った。


 「とは言え、僕だけでも限界が有ります。二人三脚でやっていきましょう」

 「じゃあお菓子……」

 「ダメです」

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