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11.久しぶりのスライム

レオン宛に簡単なメモを残し、三人はスライムを目指し森の中を進む。


 「って言ってもなあ、俺は何がどこにいるのか分からないぞ?」

 「大丈夫よ、ガルドが知ってるわ」

 「根拠は?」

 「オレの勘だ!!」


 豪快に笑うガルドを先頭に、セリアと悠真が続く。


 (生き物の気配が全く無いな……動物がいないってのは本当らしいが……虫すらいない)


 聞こえるのは、風が草木を揺らす微かな囁きだけだった。悠真なりに辺りを注意して見ていると、ガルドが歩みを止め手で制した。


 「止まれ、多分そこにいるぞ」

 「ん、じゃあアタシが見てくるわ」


 セリアが注意深く近づくと、草の塊がガサリと大きく揺れ……


 スライムが 茂みから 飛び出してきた!!


 が、軽くヒョイッと避けられる。


 「ユーマ、ちょっとコッチ来て。大丈夫よ、この程度なら」

 「本当かぁ?」


 半信半疑で近付いていくが、確かにスライムは悠真に興味を示さずしつこくセリアを追いかけ回している。ガルドがおもしろそうに眺めていた。


 「信じられんが……信じる他無いな」

 「そうね、悠真相手に魔物が全く反応しないわ」

 「俺はどこでもそういう扱いかよ、元の世界で慣れたとは言え」


 用は済んだとバカリにセリアが短剣をスライムに突き刺すと、黒い塵になって空中に溶けていった。


 「なにアンタ?魔物に死体扱いでもされてるわけ?」

 「あながち否定できないな……」

 「ちょっ、冗談よ。真に受ける事ないじゃない!」

 「いや、良いんだ。どこに行っても俺は役立たずで……」


 言葉を続ける前に、ガルドの雰囲気が変わる。明らかに殺気立っている。


 「あー……ゴメン、俺のネガティブは生来のもので……」

 「ユーマのせいじゃないわ、なんかいるの?」

 「あぁ、近づいてきている」


 ガルドが強く睨みつける先に、大きな影がノソノソと動いている……三つも。


 「最悪……クマね」

 「そうだ」

 「熊だって?」


 なんだ……動物もいるじゃないか……いや、熊は危険極まりないが……と悠真が思っていると、一筋の木漏れ日がクマを照らす。

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