表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なろラジのお部屋

お弁当のお勉強

なろうラジオ大賞6の参加作品です。

初めて彼氏ができた私は、かなり浮かれていた。


そんな私に母が言った。


「最近浮かれてるけど、もしかして彼氏できた?もし、その人と結婚したいなら男は胃袋だよ。料理少しはやらないと〜あと家事ができないとね〜」


私はずっと実家暮らしで家事をほとんどやらずに生きてきてしまった。


確かに結婚したら、家事はできた方がいい。

できるに越したことはない。


結婚というワードに、ずっと好きな人といられるのか…とにやにやしてしまう。

まだ付き合って1ヶ月なのに。


いろいろ考えて、

「明日から自分でお弁当作る!」と母に宣言した。


「どうせ作るなら、ついでに父の分もお願い〜」と言われ、明日から2人分のお弁当を作ることになった。


☆☆☆


次の日の朝。


おにぎり4つ、甘い卵焼き、タコさんウィンナーを作るのに1時間もかかってしまった。

今まで料理をしてこなかった代償は大きいな…


しかも、お弁当の隙間が埋まらない。

仕方なく、昨日の残り物のきんぴらごぼうと冷凍食品の唐揚げを詰め込む。


一気にお弁当が茶色になった。

なにこれ、全然可愛くない。普通すぎる。


これは…お弁当のお勉強が必要だなと思った。


☆☆☆


休みの日、彼の家で鍋をした。

その時はほとんど彼が準備してくれていたので助かった。

彼の方が料理が美味い(上手い)と思う。


彼が鍋の後片付けをしている時、私は彼の家のカレンダーの早番に【手作りお弁当の日♡】と書き残した。

彼は気が付くだろうか?


彼に「お弁当のおかず何が好き?」と聞いたら、

「しょっぱい卵焼きと唐揚げ、あと弁当のおかずじゃないんだけど、サンドイッチも食べたくなるんだよな」と言っていた。


帰りは少し遠回りだけどスーパーに行きたいから、散歩しながら帰ろう。


明日からは父の好きな甘い卵焼きではなく、彼の好きなしょっぱい卵焼きを作る練習しようと決めたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
父涙目( ;∀;)が浮かびますꉂꉂ(ˊᗜˋ*) サンドイッチなら、茶色にならず見た目可愛く美味しいものができる!(๑•̀ㅁ•́๑)✧ 高校時代のワシの弁当は、イカフライ×2、ちくわフライ、からあげ、…
引き続き読ませてもらいました。 お弁当が茶色になってしまうの分かるなぁと思いながら読んでいました笑 父の好きな甘い卵焼きから彼の好きなしょっぱい卵焼きの練習に変わるところにお父さんに対する切なさと彼へ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ