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0・ プロローグ
かつて、人は偉大な贈り物を持っていた。
そのおかげで、人は自らの望むままに世界を形作った。
そして人は一つの願いを抱いた――創造主と再び結びつくこと。
そこで、人は自分の贈り物を使って、天に届く塔を築いた。
しかし、無分別にそれを行い、大地はその代償を支払った。
それゆえ、神は降りてきて、人の言葉を混乱させた。
そして、人はその力を失い、今や千の破片に砕かれ、地上に散らばった。
人は技術、科学、芸術を身につけ、別の方法で世界を支配した。
しかし、砕かれた贈り物はまだそこにあり、散らばっていた。
そして、偶然がその修復を導き、それを再び一つにする方向へと運んだ。
この物語に美しさと深みを加えてくださったエレナ・トマさんの素晴らしいイラストに心から感謝します。