表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/77

最悪の来客者

 そこに現れたのは……十六夜だった。

 そう僕のリア充妹だ。彼女は抱えていたダンボールを落とした。時が止まったかのように誰も動かないし、声すらあげない。


 十六夜の目は信じられないものでも見るかのように、またそれを確認するかのように何度もまばたきをした。確実に驚いていることは見てとれた。


 あっけにとられている全員を置き去りにして、僕は十六夜をリビングに連れ出した。


「これどういうこと? なんで兄貴の部屋にあんなに女の子が……っていうかなんなのあのメンツ……」

「メンツ?」

「そうよ! だってあれ……あたしが最も憧れる朝凪先輩にエリートクラスの鳳凰院生徒会長、極め付けはあたしのクラスの不思議美人晩代さんがいたわ。もう一人のロリッ娘は誰かわからなかったけど」


 ミトとまひるは有名人だし、そういえばシズと同じクラスのようなことを前言ってたっけ……どう説明しようか!?


「あんたまさかお金の力で先輩たちを……しかも、あんなにタイプ別で……」


 十六夜は蔑んだ目で見てくる。


「ち、違うよ!」

「ほんとに~……なんか兄貴のベッドでやらしい感じだったじゃない」

「いや、あれはたまたまあんな風になっただけだよ!」


 ジト~と疑いの目を投げかけてくる十六夜。


「じゃあ、辻褄が合うように説明してみてよ。それの返答次第ではパパとママに言いつけてやるんだから。兄貴はお金の力で女の子を買うようになりましたって」


 それは困る……が、さらに困ることがひとつある。それはこいつが誰かに今日のことを言って、噂が学校中に広まってしまうことだ。


 そうなると、ミトがカメショー部であることは白日の下に曝される。

 リア充共にオタクだと隠しているミトはカメショー部を退部するかもしれない。さらに言ってしまえばカメショー部自体の存続も危うくなる可能性があるということだ。


 みんなの為にもそれだけは避けなければならない。こいつに本当のことを話そう。そうするしか今の僕には手立てが思い浮かばない……その上で頼むしかない!


 僕はカメショー部のことを十六夜に簡潔に話して、今日彼女たちが来た理由を話した。


「わからないものねえ、あの朝凪先輩が隠れオタクだなんて……兄貴がそんな部活やってるなんてねぇ~」

「でも、本当なんだよ。現に今日いるだろ」

「まあ、そうだけど……」

「わかっただろ! それで今日のことは黙っててくれよ! 学校で誰かに言ったりしないでくれよ!」

「え~どうして?」

「訳はいいから頼むから!」

「え~」


 嫌そうな顔をするわが妹。


 ダメだやはりこれしかない! 


 僕は財布から一万円札を抜き取り十六夜に差し出した。いわゆる買収だ! もちろん、『カメショー』で得た印税である。


「これで頼むから!」

「わ~お、太っ腹!! しょーがないわね! そんなに大事なんなら黙っといてあげよっかな!」



 お金を受け取りニンマリする十六夜。こいつ将来ろくでもない人間になるだろう。


「絶対だぞ!!!」

「はいは~い」


 その軽い返事が不安を煽るのだが……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ