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俺とフブキの宇宙航海日誌  作者: ロレンス
4/5

状況確認

誤字脱字があれば是非ご指摘下さい。確認はするようにしていますが、取りこぼしていることが多いので・・・

「おし!じゃあ宇宙船探索と行きますか〜」

[私の中に艦内のマップデータがありますので探索する必要は無いですよ、翔さん。取り敢えず状況確認の為にもメインコントロール室に向かいましょうか。地図に出しますね。]

1通りの体操を終え、意気込む翔を他所に気が利くAIが素っ気なく答える。すると、画面からフブキが消え、代わりに艦内の見取り図が表示された。その図にはきっちり目的地までのルートが表されている。

「お、おう流石500年後のAI・・・」

探索すること自体を少し楽しみに思っていた翔が何ともいえない気持ちを抱きながら表示されたルートを歩く。しかしそんな気持ちは初めて見る宇宙船の内装や窓から見える宇宙の景色を見ている間にすっかり消えてしまっていた。



「うぇ〜昔見たSF映画そっくりだなー。」

[今ではそれも骨董品ですがね。さて・・そこの液晶パネルに手を添えて下さい。]

「はいよっ、と、お?何か起きたぞ?」

手を添えていたパネルの色が変化し、翔が手を戻すと、*認証完了*の文字が浮かびあがってきた。

[これでこの船の所有者は正式に貴方となります。おめでとうございます、翔さん。]

彼女は翔の視界に船の全体図を見せながら、そう言った。その船の形は本当にただの直方体であり、後ろにタービンの様な物が取り付けられていなければ、とても宇宙船とは思えない形だった。

「これ・・船なのか?デブリって言われた方が信じるぞ?」

[それが目的だからいいんですよ。この船は私達が起きるまでは無防備ですからね。デブリとして、身を潜められた方がいいと判断したのでしょう。]

「なるほどね〜あっ、ところで今の現在位置とか分かる?」

状況確認も兼ねていたことを思い出し、フブキに尋ねる。

[今艦内システムと同調させていますので待ってください。・・・出ました、今までの冬眠期間は約1万2400年、現在位置は冥王星から程近い場所に居るようです。]

「冥王星って、もう太陽系出ちゃってんのかよ・・ん?たしかコールドスリープは2万年持つとか言ってたよな?何で一万2400年?」

[おそらく、何らかのトラブルが発生し、コールドスリープ装置の安全装置が作動したせいかと、予定では後5000年は眠っている筈ですから。]

「トラブルねぇ〜、それが起こった場所とかは分かる?」

[何かが衝突した記録があります。その場所までのルートを表示するので、行ってみましょう。]

・・・・・・・・・・

[衝突した物は不明ですが、この衝突跡の大きさを見るに、船に相当な揺れが起こり、それによって安全装置が働いた様です。幸い、エンジンに被害はありません。]

「こんなにデカイ物が当たったのによく無事だったなぁ。」

翔達が向かったのは、船後方、機関室の隣にある空間だった。そこの外壁には、8㌧トラックが楽々通れそうな大穴が空いており、紫色のスライムの様なものがまるで、かさぶたのように壊れた外壁に張り付いていて、翔の目の前には、謎の黒い金属類が散乱していた。

「この黒いのと、紫のやつ、何か分かる?」

[紫色のはリペアリキッドと言われているもので、貴方の時代で言う隔壁の一種です、この金属類は・・どうやら、戦闘ドローンの残骸の様です、しかし・・送信機も受信機も・・外部と送受信するパーツが何処にもありません・・衝突した時分離したのでしょうか?しかし・・]

「え?戦闘ドローンなんだろ?ここは未来なんだし、そう言うもんじゃないの?」

そうなのかも知れませんが・・と初めて翔の問いに対して言い淀むフブキ、一方翔は、初めて見る仕草だな、とどうでもいいことを考えていた。

[いくら技術が発展して、独立して戦闘行動が出来たとしても、外部との連絡を受けない戦闘ユニットなんて存在しない筈です。非効率ですし、ましてやもし暴走した場合、止める手段が一切無くなってしまいます。]

くだらない事を考えていた翔をよそにフブキはそう言って翔の視覚情報を使って謎の戦闘機の解析を進めていた。


[流石、未来の技術ですね。かなり改良されていますが、我々がコスト面から実用不可能と断定していた金属の一種かと思われます。ほかのパーツは、今の私では解析不可能です。]



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