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紫電の王  作者: 柳澤快誠
王魅事件
8/18

王魅事件 下

蒼汰が止血を終え下の階へと向かうが、捕縛されていた一人の男が胸元からテーザー銃…拳銃を模しているスタンガンが胸元から抜き取り高らかに声を上げる。

「お前も…喰らいな」

男は蒼汰に狙いを定めて射出するのだが、まだ感電しているせいか狙いが大きく外れ壁の切り傷~剥き出しになっている配線、それも各階の冷房用に巡らされている電線に当たり「バチィィィ!!」と焼けきれる音が上がった。

「はぁ、停電か…これだと美穂と石崎の方は大丈夫か…」

「ック、他人の子とばっか気にしてていいのかよ。てめぇはてめぇの心配しろよ」

蒼汰を見上げる男に「はぁ~」と、溜め息をこぼし男に拳銃を向けゆっくりと引き金を引く。

銃声がしばらくの間10階に火薬の匂いと生臭さが残った。

「これで、残り一人か…変な先入観なんて持つなよ」

『蒼汰君聞こえる?こちら美穂、犯人を一人と人質の人たちを見つけたよ。そっちはどうだった』

「こちら蒼汰、犯人のうち三人を発見したが、右足を撃たれ負傷。まぁこっちはかたずけたからいいが」

『え!?足撃たれたの!?それ大丈夫なの!?』

「ん?あぁ、それよりそっちの一人はどんな奴なんだ」

『う、うんとね、こっちのは見たところ暗闇をあやt・・・・』

「なんか…急に聞こえなくなったぞどうかしたのか!?」

『…お前ら、何やってんの?』

「っ!!お前は誰だ!」

『…誰だって良いだろ…次余計なこと聞いたらこっちにいるお前のお仲間さんの腕を捥ぐぞ』

「ッチ、用件はなんだよ」

『…今すぐこのホテルから退け、そしてお前んとこのボスに伝えとけ』

「何をだ?」

『〝黒煙の記憶を遡れ″とな…ククク』

「おい!美穂たちはどうなるんだ!」

『ん?蒼汰君どうしたの?急に私たちがどうたらこうたらって?』

「いや、何でもない…それで敵は?」

『えっと、石崎君が取り押さえてるから…一件落着かな』

「分かった、すぐに玄関ホールまで人質を誘導してくれ…こっちもすぐ向かう」

『つか、蒼汰さんは今何階なんすか?』

「石崎…10階だから、飛び降りればすぐだろ?」

『え!てことはアレやるんすか』

「ん~、どうだろうな足負傷してるから完全には出来無いけど一応やるな」

『了解っす…じゃあ降りてからこっちは移動しますね!!』

「じゃあ、行くうからな…」

蒼汰はホテルの窓を突き破って飛び降りる、報道陣はホテルにテロが入った次には1、0階から飛び降りが起きたのだ肝を冷やしみるみる顔が青ざめていく。

「落ち行く雷槍に身を委ねる〝雷月槍″」

封書を使って落下速度を上げ、地面…ホテルのフロント前へと激突する。

その途端に眩い光が地を這うようにその空間を敷き詰める。

「このくらいかな?じゃあホテルに入るか」

報道陣を目を丸くしてカメラを回していることを忘れて黙り込む。

その後20分をかけて人質の誘導そして犯人等を輸送の準備を進めた。

蒼汰達が本拠地への帰還には美穂の封書「深淵の鏡」によって瞬時に戻ることができた。

土岐に今回のホテル王魅での事件の内容・敵方の封書の能力等と言った事をまとめた報告書を提出し、声しか聴けていなかった謎の敵の伝言を土岐に伝えたら、苦渋に満ちた表情を浮かべていた。

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