4.弟子を持った日
第四章
カイ「では、今からライラット流を教えるに当たってだなぁ..」
パトル「うん!うん!」
こうなったのは今朝、パトルが家に押しかけてきたのが発端だ。
ー今朝ー
パトル「カイィィィィ!!早く起きろよぉぉぉぉぉ!!」
カイ「なんだよ、こんな朝っぱらにぃぃぃ....」
ガチャ..
パトル「カイ!起きてたのか、じゃあ早く剣術教えてれ!!」
カイ「元気なことはいいが、もうちょっと声量を落とせ..」
カイ「まだ、朝4時で寝てる人も多いんだから...」
パトル「あっ!そうだったな、すまん..すまん..」
パトル「お前に、剣術を教えてもらえると思うと気持ちが前に出過ぎてた、すまん..」
カイ「まぁ..いい俺は少し準備が必要だから先に行っててくれ。」
パトル「わかった。いつもの場所で待ってるからな!!」
カイ「さてと、確かこの辺りに..あった父さんが書いた剣術の本!」
カイ「これが無かったら教えるの苦労しただろうなぁ....」
これは、父さんが書いた剣術の本だ。
俺の父さんは剣の達人だ。前世では、父さんに剣術を教えてもらっていた。この本は剣術の基礎はもちろん。色んな流派のことが書かれてある。俺のライラット流も、元はこの本に書いてある流派の一つだ。
カイ「さて、じゃあ待たせてることだし早く行ってやるか!」
こうして冒頭に戻るわけだが....
カイ「おい!違うぞ!そこはだなぁ..」
パトルは思いの外、要領が悪いらしい。まぁ..あいつは元々不器用だしな。
ー数カ月後ー
パトル「ライラット流!第一式”ナイン・グレイブ”」
カキンッ!
パトル「くっ!」
カイ「そこまで!!!!!」
カイ「パトル凄いな!一日目から見違えるほどに成長したな!」
パトル「いやぁ//それは師匠が丁寧に教えてくれたからだよ!!」
カイ「だとしてもだ、ライラット流は会得が難しい流派なんだぞ!!」
カイ「それを、たかだか数ヶ月で第一式をマスターするなんて..」
カイ「もしかしたら、お前には剣の才能があるのかもしれないな!」
パトル「師匠、そんなに褒めないでくださいよぉ//」
パトル「そういえば明日は、魔剣養成学校の試験ですね。」
カイ「そうだな..」
パトル「師匠は、行くんですか?」
カイ「行くぞ。もしかしたら強い奴がいるかもだからな!!」
パトル「そうとなれば、明日からはライバルですね!!」
カイ「そうだな..」
カイ「よし!今日はここまでにしよう。」
パトル「えぇぇ..何でだよぉ..?」
カイ「第一式は体に負荷があるし、それに明日は試験だ。試験の準備をするために今日はこれで終わりだ。」
パトル「まぁ..確かになぁ..」
カイ「試験が終わったらまた教えてやるから、そんなに気をおとすな。」
パトル「わかった。じゃあまた明日な!」
カイ「まぁ、次会う時は”試験会場”でだけどな。」
ー次の日ー
カイ「じゃあ、母さん行ってくるね!」
カイ母「怪我だけはしないようにね。」
カイ「わかった。いってきまーす!!」
カイはそう言って、玄関を出た。
カイ「おーい!止まってくれぇ!」
馬車の運転手「へい!何処まででやんすか?」
カイ「魔剣養成学校まで..」
馬車の運転手「わかりやした!」
パカラッ..パカラッ..
馬車の運転手「到着しやした!」
カイ「ありがとうな。」
俺は馬車の運転手に銅貨2枚を支払った。
馬車の運転手「毎度あり!!」
さて、まずは手続きをしなければ。
スタ..スタ..
受付「名前と使っている武器名、そして志望クラスを言え!」
カイ「カイ=アルベリッヒ、使っている武器は刀、志望クラスはソードクラスだ。」
受付「隣の部屋に行ってマナ測定をしてこい!その後は審査官に「終わった」と言って試験でのことを教えてもらえ。」
カイ「わかった。」
これからの学校生活を決める戦いが今、始まる。
第四章 ー完ー
作品を見ていただきありがとうございます。
こだわったところは沢山ありますが、特にこだわったのはパトルとの師弟関係を明確にしたかったので、パトルの語尾を少し変えたところをですかね。
こだわりポイントにしてはだいぶ弱いですがそれでもこだわったところです。
あと、第三章のあとがきに同じ時間帯に投稿すると言ってできなっかた事を謝罪します。
誠に申し訳ございませんでしたm(__)m
その御礼ではありませんが、第五章の連載をだいたい1時間後に投稿したいと思います。