タフで折れない心のポジティブ恋愛転換男。
私の職場に、私を好きだという男性がいる。
私がその男をフッたのは? これで5回目。
何度、断っても彼の心が折れない。
私には、以前から同じ部署で働く山川さんという男性
の事が大好きなのだけど、、、?
なかなか? 自分の気持ちを相手の男性に伝えられないでいた。
そんなやり切れない想いを、この男にチラッと話してしまう。
あの時の、私は完全にどうかしていたのだ。
山川さんが他の女性と仲良く二人で話しているところを
見ただけで、私は動揺してしまい、、、。
その不安から、この男にほんの少しだけ彼の話をしてしまったら?
いつの間にか!? “私の好きな相手がこの男になっていたのだ!?”
*
・・・次の日。
私が会社に出勤すると?
職場では、人だかりができている。
そして、一斉に私の方を見たの。
『えぇ!? いつからだったの?』
『なんで隠してたんだよ!』
『服部といつから付き合ってたんだ、坊坂?』
『・・・えぇ!? どういう事ですか?』
人だかりの中に、あの男もいた。
その後、あの男は皆の前でこう言ったわ!
『実は、黙ってたんですけど? 俺たち付き合ってるんです!』
『えぇ!?』
『だから、俺たちの事をあたたかく見守ってください。』
『・・・・・・』
・・・私は、なにがなんだか?
頭の中が、“真っ白”になっていた。
私は、この【服部】という男の事を好きだと1回も言った事もないし。
何故? 勝手に、私がこの男の“恋人”になっているのかもわからない。
山川さんの事で、私が悩んでいた事は事実だし少しだけ誰の事かとは言
わずに恋愛の話をしたのも事実だけど?
どうやったら、この男を好きとなったのかは分からない!
しかも!? 職場の皆の前であんな風に言われたら?
私は、頭が真っ白になって! 何も言えなかったじゃない!
私が好きでもない男と何故? 付き合わなくちゃいけないのよ!
もう、山川さんに誤解されちゃうじゃない!
私は、どうしたらいいの?
先ずは、ちゃんとこの男に私の想ってる事を伝えなくちゃ!
私は、仕事が終わってこの男を呼び止めて二人だけで話をした。
『・・・どういう事なんですか? ちゃんと私に分かるように
説明してください!』
『えぇ!? 何の話? それより晩ご飯でも食べに行かない?』
『私! 意味が分かりません! 納得できてないんです!』
『どういう事?』
『何故? “私たち付き合ってる事になってるんですか?”』
『えぇ!? 俺たち、付き合ってないの?』
『付き合ってません! それに、私には他に好きな男性が
いるんですよ!』
『ハァ? どういう事? 俺がいるのに、二股してたって事!?』
『・・・何をどうやったら、そうなるんですか?』
『だって! あの時、二人きりで話した時だよ! 坊坂さんが俺の事
好きって話してたじゃん!』
『違います! そんな風に言ってないですよね!』
『いやいや? 女子は遠回しに好きな男に、何気なく“スキ”って
伝えるもんじゃないの? そういうもんでしょ!』
『だから! 違いますって! “私の好きな男性は、山川さんですから!”』
『えぇ!? そうなの?』
『ハイ!』
『いやいや? 待てよ! それも引っかけ? 俺はそんな手に引っかからな
い男だよ! 俺の事が好きなのに山川の事を話すなんて~照れ屋なんだね!』
『・・・なんで、そうなるんですか、いい加減にしてください!』
『よし! 分かった、俺はきっぱり坊坂さんの事を諦めるよ!』
『・・・はぁ、良かった! やっと分かってくれたんですね。』
『じゃあ! また、明日職場で!』
『あぁ、はい!』
*
・・・そして、次の日。
また、私が会社に出勤すると? 職場に人だかりが。
今度は? 私があの男と【結婚】する事になり、寿退社をする事に
なっていた。
『結婚おめでとう~坊坂さん!』
『まさか!? 坊坂が、服部と結婚するとはな、、、?』
『えぇ!?』
『いやいや? 本当に、めでたいじゃないか~!』
【ご結婚おめでとうございますー!】
『・・・・・・』
まさかまさか!? どうして、、、?
私が、この男と【結婚】する事になってるのよ。
それに、人だかりの中に私の大好きな山川さんも居たわ。
笑顔で私に拍手を送ってくれた。
こんなに悲しい想いをした事は一度もない。
好きでも何でもない男と、勝手に結婚する事になっていて。
しかも!? 大好きな男性の前で言われる。
私には、もうどうしたらいいのか? 完全に分からなくなっていた。
それに、この話は職場の上司の耳にも入り私は仕事を辞めざる終えなく
なったからだ。
【もう、最低! この男を私から引き離して。】
仕事を辞めた今でも、この男は私に付き纏ってくる。
未だに、この男は私と本気で結婚できるものだと思っているようだ。
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