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夢の中  作者: 星凪 怜
3/12

上司と面談

あと半月程で休職が終わるという頃、私は、休職の延長か、時短勤務からのスタートかで悩んでいた。


医師は

『可能であれば、時短勤務からスタートして下さい。復職初日からフルタイムでは、キツいと思います。ちゃんと会社と話し合って下さいね』

と言ってくれた。


これを聞いて、真っ先に私の頭に浮かんだのは

『そんな事より、休職延長を交渉してみよう』

でした。


休職期限の一週間前に、上司から電話があった。

『どう?来れそう?』

『なんとか…。来週、診察なので…』

『そう』


上司…どう思ってるんだろう?

迷惑な部下だよなあ…



休職中の最後の診察日の後に、上司に連絡を入れた。

電話ではなく、会って、ちゃんと病状や原因、今後の事を話そうと思ったから。

昼に電話を入れたら

『じゃあ、皆が退社した7時頃に来て』

と。


時間通りに、会社に行く。

上司は、デスクでパソコンに向かっていた。


『すみませんでした』

頭を下げる。

『で、どうなの?』

上司は、パソコンを閉じて顔を上げた。

『薬が減るまでは、フルタイムではなく、時短勤務…パートでお願いします。

先生に言われたので…

あと、体調は、良い時と悪い時があります。

復職=治った。ではないし、月に一度か二度、診察になります』

『原因って何なの?』


…一瞬、ためらった。

でも、言うチャンスは今しかない。

『〇〇さんと●●さんの、必要以上なプライベートへの干渉です。

それと…上司の私的なストレスをぶつけないで下さい。〇〇さんに対してのイライラも、私にぶつけますよね。それって、けっこう辛いです』


自分の事を言われると思っていなかったのか、上司は目を丸くして、私を見つめた。


『俺も人間だから、イライラするし…』

上司が呟いた。


『それは理解できます。でも、部下にストレスをあてるのは、論外です』


ここから、私は自分の事を話した。

『本社で、チームリーダーを任された時、私の部下は、社内でたらい回しを受けた子達でした。

私は、ほめて、認めて育てました。

だから、今、彼女達は、どの部署に行っても、出来る人材になりました。

上司に、同じ事は求めません。

私とは価値観が違いますから。

でも、本当に、ストレスだけはぶつけないで下さい』


私は、クビになりかけた子達を、仕事の出来る人に育てたプライドがある。


『…分かった…』

上司は、そう言って下を向いた。



帰りの車の中、私は久しぶりに、好きなロックを聞いて運転した。


休職の延長…言い忘れたなあ…

ま、いいか。

いつまで働けるか分からないし…

医師も何も言わなかったし。


復職まで4日。


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