管理者
で、時空神になったのはいいが...。いや?なったのか?ただの口約束みたいな感じでOKしたけど実際何の実感もないんだけど。
「それはそうでしょう。まだ成ってないのですから」
「あ、やっぱり?」
「はい、なのでさっさと済ませてしまいましょう」
そう言うと女性は青年の腹に謎の物体を突き刺した。だが特に痛みもなくその謎の物体は青年の中に消えて行った。すると青年の中に様々な情報が流れ込む。世界の数、世界の情報、世界の歴史、数百数千ある世界の情報が一気に襲い、青年は少しふらつくがその程度で済んだ。次に青年は自分の体が作り変えられていくのを感じた。体は消え光の球体になっていた。だがどうすればいいか分かってしまう自分に驚きつつ全ての処理が終わるのを待った。
そして最後の時が来た。青年の心の中にある言葉が響いた。
『姿を思い浮かべろ』
姿ってなんだ?ゲームのキャラでもいいのかな?俺は基本女キャラで胸は控えめ、肌色は陽に1度も当たった事のない様なシルクのような感じで髪はロングで黒、目はジト目で瞳は赤、表情はほぼ無で時より見せる笑顔が最強!。身長は中の下くらいで体形は痩せ形で、端とか眉毛とかはゲームによってパーツ次第。あ、でもあのゲームのあの形よかったなぁ。
そんな事を考えていると目の前にウィンドウの様なものが現れそこに自分の想像したような美少女が映っていた。
おーすげーこれ完璧だわ...。超タイプ。
『真名を定めよ』
名前?もしかしてこの子の名前か!俺もしかして早速生物創造しちゃった感じ?なら名前はしっかり考えないとなぁ。見た目的に和名は合わないな....。となると海外のかっこいい感じがいいな。でも意味を持たせるとちょっと恥ずかしいし。かと言って短い名前だと真名って感じじゃないよなぁ。
よし決めた。お前の真名はミカエル・L・カーディルだ!。
ゲームの癖でミカエルって付けちゃったけどいいよね?だって俺好みのゲームキャラだもん。で、創造は終わったわけだけどこのよく分からないやついつ終わるの?
「やってしまいましたね」
「え?」
ん?なんか俺の声高くね?てか俺の視線低くね?てかなんか髪の毛長くね?あれ....?そう言えばミカエルちゃんは何処?なんかすっげー嫌な予感するんだけど...。てか気づいたら神様(仮)さんの顔から靄が消えてる。やっぱりすげー美人だったわ。流石俺の直感顔が見えなくても美人って分かる。
いやそれより今神様(仮)さんやってしまいましたねって言った?え?もしかして俺の嫌な予感当たってたりする?だとするとスゲー気まずいんだけど...。
「違って欲しいんだけどさ....さっきのって自分の姿と名前だったりする?」
「はい...凄くノリノリで設定していたようですが一度真名を決めると変更できませんよ?」
「....マジ?」
ゲーム始める時のノリで完全に決めちゃったけどさ...だって自分の姿を想像しろって言われなかったもん...。説明不足だろ。てかマジでこれから先さっき想像した美少女で過ごすの?何その生殺し感...。てか自分の理想像そのままとか何処のナルシストだよ...。鏡見て私って美しいとか考えちゃう奴じゃん。しかも俺男だぞ...。想像した姿完全に女なんだが。
「チェンジでお願いします」
「不可能です。ですが良かったじゃないですか、化物にならなかっただけ」
「え?化物になる可能性とかあったの?」
「それは勿論あります。生物が全て人型なわけがありませんからね。我々の中にも小動物や恐竜と呼ばれる物、肉片の物、顔を想像できずのっぺらぼうな物まで様々です。」
さっきの姿創造ってそんなヤバい奴だったのか!?俺ゲームの中でキャラが固まってたから人型で尚且つ自分好みにできたのは奇跡だったと。確かに自分の姿を思い出せって言われたら怪しかったかもしれない...。その怪しい記憶で創造したら中途半端な化物が出来ると。確かに化物にならなかっただけましなのか?性別変わっちゃった訳だけど...。
「なので諦めてください。」
「永遠にゲームが出来る代償だと思うしかないか...」
「やはりゲームが基準なのですね...」
永遠に娯楽を楽しむための代償だ。性別が変わったところで俺自身の心に変化など無い!それに肉体を手に入れたお蔭なのかどうかわからないがすごい力が湧いてくるし周りに変な物が漂ってるのも見える。これが神化(仮)か!。この状況もVRMMOとかだと思って楽しもう。
「踏ん切りがついたとは言い切れないが取りあえず大丈夫だ。で?これで俺はその時空神(仮)になったのか?」
「ええ、完全に定着しました。ある程度の物なら頭の中で想像するだけで出てきますから必要な物は自身で用意してください。」
そんな能力まで追加されてるのか。えーっとじゃあさっそくスマホと読み切れなかった漫画を....。
「おお...本当に出てきた。あれ?でもこれ中身真っ白なんだが...」
「我々の創造できる物にも限界はあります。知らない物は想像しても中身を知らなければ空っぽです。」
「えええ....なら結局直接買いに行かないといけないのか...」
ゲームだけ出来ると思ってたのに早速騙された気分なんだが...。てかお金とかって自分で稼がないといけないのかな?お金を創造して使ったらこれって偽札になるのか?てか俺時間と空間を操れるんだし銀行強盗し放題じゃね?そうと決まれば即行動だな!
「ちょっくら銀行から金をかっぱらってくるわ!」
「待ちなさい!なに犯罪を犯そうとしているんですか!」
「金を手っ取り早く手に入れようと思ってな」
「貴方のタブレットにお金は送金されています!それを使いなさい」
マジか!てかタブレットっていつもらえるんだよ。もしかして念じれば出るとか?
「あ、マジで出てきた...流石ファンタジー」
「その端末は貴方の1番扱いやすい姿に変える事が出来ます。そしてそれには連絡機能もついており我々管理者はそれで指令を受け動きますから無くさないようにしてください。とは言っても5m以上離れると持ち主の中に帰ってきますが。」
盗まれても帰ってくるお財布携帯って最強じゃん。俺よく無くす方だったから超嬉しい機能だ。では早速使ってみるか!。まずは......
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世界検索
人生設定
無限財布
世界創造
管理者専用掲示板
お気に入り登録
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タブレットに入っていたアプリ的な機能はこれで全部か。世界検索はまぁ自分の知りたい世界の情報をネット検索みたいに調べれるアプリ。前の人生にもあったネットとは少し違いページで表示されるんじゃなく直接脳内に情報が送られてくるらしい。後ネット機能と違い嘘情報がないらしい。全てが事実。管理者本人の情報は一切ないが代わりにその管理者が行った事何かは見れるらしく試しに目の前にいる女性の事を調べたら結構いろいろ分かった。後は俺の前世の事を調べたらエラーって出てきた。エラーは存在しないか情報自体が消滅してる事らしい。これに関しては女性も分からないらしいので放置するとしよう。後この機能がすごいってのがあってなんと個人検索で世界中の人間のあれやこれやが赤裸々になる。本名、住所、身長から体重、体型、今までの行いから何から全部見れた。この機能は面白そうだから今後暇な時にでも見ようと思う。
次の人生設定はまぁ俺達?って言っても俺未だ目の前の女性しかあってないけど他にもいる管理者達の世界で俺と言う存在を馴染ませるための設定であり俺がその世界に現れても不自然じゃない要する履歴書の様な物を作る機能だ。名前から歳、生まれる家、経歴、を色々設定できる。それをその世界の管理者がOKする事で適用される。まぁ基本自動認証らしいから申請したらすぐ通るとか。結構面白いのが俺の力のせいなのか生まれる時代を決める機能が付いている。この機能は他の管理者にはないらしいのでちょっと優越感がある。ただ、まだ確定していない未来には行けないらしい。だがこれは欠点にはならない!なぜなら俺が過去に買い損ねたゲームや発売された時代俺がまだ生まれていなかった作品をその時代に言って直接購入できるのだから!。どうしてもハードが50年前の物になると新品処から中古も手に入らなかったからなぁ。やりたいゲームがまた増えた。
まぁいいや。次、お金が入った財布。以上終わり。このアプリはそのままお金が入っているだけだ。ただ俺はまだどの世界にも人生を設定していない存在しない人間であり何処のお金も一切持っていない。俺が生きていた時代でいえば電子マネーのようなもんでありなんと実体化も出来るという神アプリ。後で人生登録したら早速使いたいアプリだ。
後の3つは俺自身あまり興味ない物だ。
世界創造、これは世界を1から制作するアプリ、形から大きさ、生物なんかを設定する言ってしまえば育成ゲームみたいな物だ。俺街を作るみたいなゲームあんまり好きじゃないから多分使う事は無いと思う。
管理者専用掲示板、これは俺が分かりやすいように名前付けされているだけで様々な呼び名があるらしい。機能は至って単純。連絡用アプリだ。チャット、通話ができるらしい。最初から1つのグループが作られておりそこには全管理者が強制登録させられている。つまり俺も登録されている。世界の情報交換から連携して仕事を行うための連絡手段として使われるんだかとか。個人登録も出来るらしいがするには直接面識がないと出来ないとか。まぁ俺基本ゲームして過ごすつもりだし仕事も連絡来なければ動く気ないからこれもあんまり必要ない。
最後のお気に入り登録は何でも登録できる機能だ。兎に角何でも登録できる。人生設定の使いまわしから世界創造の途中データ保存、作ったけど別の世界にも使いまわしたい場合の保存等だ。お気に入りと言っているがその機能はPCのハードディスクみたいな物だな。ただ生き物は保存できないらしい。無生物は可らしい。さっき出した白紙の漫画は仕舞えた。
「確認は終わった。とりあえず人生作ってゲーム買ってくる!」
「はぁ....分かりました。仕事が無い間はご自由にどうぞ。では私はそろそろ帰ります」
「お疲れさん!」
女性は突如として姿を消した。