HR 授業の始まり
受験生よ ・・・ ・・・ ・・・
すまん、気の利いた言葉が出てこねえ
朝の初めのHRが終わる
今日もまた約8時間の義務教育に束縛される生徒たちの気分は決して下がっているわけではない
彼らは中学3年 今は4月
それぞれがそれぞれの目指す高校へと進学するために英単語の一つ、数学の一問、時間があるのなら覚えようと必死になっていた
だがその中でも浮いている生徒は何人もいる
例えば集団でうるさく話している者、小説を読んでいる者、睡眠欲に負けて寝ている者、
勿論誰もが誰も今から受験勉強にはげんでいるわけではない
教室の隅で朝の陽ざしを浴びながら心地よく寝ている彼もその一人だ
「・・・何だココ?」
彼は夢を見ていた
彼の目の前に広がるのは真っ黒な地平線
どれだけ歩いてもただ広がり続けるのは闇 それだけだった
「・・・あ、そっか。夢か。まあそりゃそうだわな。現実にこんなとこあるわけねーし。」
彼は気づいていた
目の前に広がる空間は全て架空のものであると
「はー、また『明晰夢』かよ。てか今何時だ?」
彼はそういって頭上に時計を出す 明晰夢では全てが思う通りになる
彼は何度もそれを体験することでこの空間を殆ど理解していた
「・・・8時43分。てことはあと2分で授業か・・・。予鈴と同時に起きるか。」
彼はそういって夢を見続ける
そして彼は気づいた
「ん?何だこの足元の。」
彼の足元には水たまりのように広がる虹色の何かができていた
それは明晰夢をずっと見ていた彼にとって初めて見るものであった
「・・・。」
興味本位で彼はその何かに足を踏み入れる
その時―――
「うわ!?何だこれ―――――。」
彼はその何かに落ちていった
垂直に、自由落下を続ける
「は!?」
突然の出来事に俺は目を覚まし、顔を上げる。
目の前には黙々と英単語を覚えている生徒の背中があった。
そして同時に予鈴が鳴る。確実に起きられる最高峰の目覚まし時計だ。
「・・・もう2分経ったのかよ。」
引き出しから教科書とノートを出し、授業の準備をする。
「きりーつ。きおつけー。れー。」
目の前の席にいる学級委員の号令とともに始まるのは英語の授業。
何故この平和天国ニッポンから出ていくわけでもないのにわざわざ他の国の言語を覚える必要があるのかという中学生の75%は抱えているだろう疑問にため息をつきながらも俺は礼を返す。
それにしても変な夢見たな…。
いつもとは違った夢の内容。普段はどうでもいいので忘れているのに今回ははっきりと覚えている。
「・・・まあ、こんな時もあるわな。」
そう小さくつぶやき、一言目から訳の分からない国の言葉を話す教師の言葉を華麗にスルーし、ひたすら黒板に書かれていることだけを板書していく。
いつもと変わらない
授業が始まった
よし、出てきたぞ、気の利いた言葉
勉強は効率よくしよーな(ながら勉強とか絶対ダメ)
聞いて聞いて、投稿して10分くらいで文章の間違いに気づいて今編集してるんだ
今午前6時だってよ 〇す気なのかな?(悪いのは私ですがな)