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「じゃあ俺ら捜索に戻ります」
「じゃあねぇ」
カランカランとベルが客を見送った
「普通隊長が脱走するものなのかなぁ」
「変な話だよね」
「にしても軍を増やすなんて、やっぱあいつがなんかやらかしそうだからか。」
マスターが口にしたとき場の空気は一瞬固まった。
「警戒してるんでしょうねきっと…」
南離はそう言って眉をよせた。
「あの日以来動きがないってなんか不気味だしね…、備えておかないと行けないんだろうね。」
リリィの拳が力強く握られる。
「なんだかバカっぽい人達ねワンワン」
喫茶店のカウンター席片隅にちょこんと座る客が笑みを浮かべていた。