表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/64

『お菓子パーティー』 その一

 

 ☆


 仲の良い同性の友人が、突然自分を押し倒してきたとしよう。果たしてどれほどの人間が、即座に彼もしくは彼女を拒絶することができるか。

 わたしはというと、頭が真っ白になって、なにも反応できなかった。

 彼女はわたしに馬乗りになって、にやにやと笑っている。いつもの慈母みたいな微笑みとは違う、恍惚とした妖しいものだった。


 しばし呆然としていたけど、部活の仲間達の騒ぐ声で、我に返った。脱出しようと懸命にじたばたしても、彼女の拘束が解けない。チビで貧相なわたしでは、むっちりぷりぷりの肢体を持つ彼女にはどうあがいても勝てない。

 彼女の顔が、ぬうっと近づいてきた。耳元で甘ったるく生暖かい吐息を吐きかけられる。ぞわぞわとした感覚が全身を駆け巡り、力が抜けてしまう。


 もしかして今の彼女には、魔術がかかっているのではないか。もしかして、あのお菓子たちの中に、魔術のかかったものが紛れ込んでいたのか。アンさんの新手のイタズラか。いやしかし、人がこんなになる魔術なんて、法律に引っかかるんじゃ。


 そんな考察をしているのうちに、彼女はわたしの首筋から鎖骨にかけて指を這わせてくる。

 抵抗しようにも力が入らない。身体が火照って、頭がぼーっとしてきて、視界がぐらぐらと揺れる。

 何が彼女をそうしたのか。なぜこんなことをするのか。そしてこれからわたしはどうなってしまうのか。様々な疑問がどろどろとフラスコの中の薬品みたいに混じり合う。

 いったい、なぜ、こんなことになってしまったのだろう――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ