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古い掌編集  作者: あずま八重
▼題名想話 〜簡易プロットを添えて〜
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13.代わりの約束(2008.08.27 / 推理)

 奴隷同然の奴らは乞い願う。

 明くる日も、明くる日も。叫び狂い、喉を潰し、掠れに掠れか細い声となってもなお、願い続ける。とうに聞き慣れ、聞き飽きていた僕は、時間(とき)や風がそうであるように聞き流してきた。

 そんなある日、ここへ来たばかりの幾人目とも判らないソイツも願った。


「その時は僕を■■ばいい」

「……いいだろう」


 ――ただし、〝条件付き〟で。

 口が笑うのを抑えられず、しかし、手で隠すこともせず。僕の頭は、その約束をどうするかということで一杯だった。


 『たかが〝代わり〟の分際』と交わした、この、生涯唯一の約束で。


(2008.08.27)



* * *


● 人 物 設 定


【主人公】

 とある学園に通う男子高校生。友人の死を疑問に思い、幼なじみとともに真相を探し求める。


【幼なじみ】

 公立の小さな高校に通う男子。主人公とは別の高校に進んだ今でも、月に二三回は遊ぶ仲。


【主人】

 肢体不自由の青年。自らが表舞台に立つことはなく、肢体自由な《代わり》を立て、動かしている。


【代わり】

 主人に《代わる》為の奴隷。条件付きで願い事をした初めてのモノ。



● 背 景 設 定


【世界観】

 今より少し未来の日本。技術が進歩した代わりに、ヒトはどこか退化している。


【学園】

 1学年3クラスの中高一貫校。敷地は広くて学生寮もあり、部活動も盛ん。夏休みに入って間もなく、女生徒の自殺事件があった。



● 考 え た 事


 ジャンルはサイコ・ミステリーで、縁故による人死にがある。


 主人と〝代わり〟の関わりは大きく取り上げず、主人公が〝代わり〟に見えるように描いて読み手を騙すこと。そのため、主人と〝代わり〟の歳・性別は明記してはいけない。

■作者めも

 読み返して思ったけれど、どことなく〝代わり〟って雰囲気が、ドラマ『学校のカイダン』みたいだねぇ。

(2015年2月)

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