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古い掌編集  作者: あずま八重
▼題名想話 〜簡易プロットを添えて〜
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07.『2.5階』(2008.06.07 / 童話)

 3階建てのこの家には、〝秘密の場所〟がある。でも、そこに行く為の隠し通路があるわけじゃないし、地下にあるってわけでもない。


 ――実は屋上がある?

 よく見てみなよ。ほら、立派な三角屋根でしょう。


 ――じゃあ屋根裏部屋?

 そこは単なる物置。秘密なんて特に無い場所さ。


 知りたいなら教えてあげてもいいけど、家主達には内緒だよ。

 そこはね、2階と3階を繋ぐ階段のちょうど真ん中、13段目が入口の……僕らの住処さ。


 どうだい? 逝くあてが無いなら、君もおいでよ。来るなら盛大に歓迎会といこう。


(2008.06.07)



* * *


● 人 物 設 定


【主人公】

 今春、念願の私立高校に入学予定だった女の子。少年に出会い、自分が幽霊になっていることを知らされる。


【少年】

 小学校低学年ほどの男の子。外見の割に物知りで、大人びた物言いをする。



● 背 景 設 定


【三角屋根の家】

 2階と3階をつなぐ階段のちょうど真ん中(13段目)に、幽霊達の住処がある。住人らは、我が家がゴーストハウスになっていることを全く知らない。

 幽霊達が住み始めた時期・理由については不明にしておく。


【幽霊】

 概念で出来ている。そのため、自分が幽霊であると自覚し、慣れるまでは〝すり抜け〟ができない。

 自分のものではあるが、思い描けば姿・形を過去の自分に変えることも出来る。



● 考 え た 事


 主人公、実はまだ生きている。事故に遭ったその衝撃のせいで幽体離脱したにも関わらず、本人は全く気付いていない。


 少年が見た目の割に物知りなのは、死亡時に高齢だったからではなく、それだけ昔に亡くなっているから。


 壁を壁、床を床だと思っているからすり抜けることがなく、それを〝すり抜けられる〟と意識すればすり抜けが出来る。それでもすり抜けられない場合は、そこに本人が入りたくないか、何らかの力によって出来なくなっている。


 最終的に、主人公は元の体に戻り幽体離脱時(少年が親切にしてくれた全て)のことは忘れてしまうものの、代わりに幽霊が見えるようになっている。

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