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古い掌編集  作者: あずま八重
▼題名想話 〜簡易プロットを添えて〜
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05.檻の中の猫と鼠(2008.05.26 / 童話)

「猫は鼠を食うものだって? ――冗談じゃない。あんな不味いやつ、食うどころか舐めるのもお断りだ。それより、この窮屈な入れ物から出してくれ」


 そう、猫は言う。


「鼠は猫から逃げるものですって? ――ご冗談を。あんな野蛮な輩に背を向けるなんて、鼠の名折れです。それより、この広いだけの部屋から出してくださいな」


 そう、鼠は言う。


 この、お互いを毛嫌いしている二匹。果たして、檻の中から如何様にして逃げ出すのでしょうか?


(2008.05.26)



* * *


● 人 物 設 定


【猫】

 薄茶に茶のトラ縞を持つ猫。売られた喧嘩は買う主義だが、気性はさして荒くない。

 手入れの行き届いた毛艶と、先の少し曲がったヒゲが自慢。ちょこまか動き回る上に口うるさい鼠が嫌い。


(ねずみ)

 どこにでもいる風体の鼠。紳士然とした態度を貫く割に、何処か気取った感がある。

 長くしなやかな尻尾と、ピンと真っ直ぐなヒゲが自慢。みすぼらしく曲がったヒゲを自慢する猫が嫌い。



● 背 景 設 定


(おり)

 丹精に磨かれた故か、爪の引っ掛からない鉄製の檻。

 広さは猫1ダースが入ってぎゅうぎゅうくらいで、高さは後ろ足を伸ばして頭が届くほど。柵1本の太さは鼠の体くらいあり、柵の間隔は猫の頭が通らない程度に短い。

 また、下の方は鼠が跳ねても出られない高さまで、内側が鉄板で目張りされている。



● 考 え た 事


 気が付くと檻の中にいて、横を見やれば嫌いなアイツがいる。一時たりともそばに居たくないから各々で試行錯誤するものの、どれも上手く行かない。

 そも、どうして自分は檻の中に居るのか考えても分からないまま、脱出する手立ても見つからないまま半日を過ぎた頃。ついに二匹は手を組み……。


 監禁犯は、猫の飼い主である人間(鼠駆除を目的に譲り受けた猫が鼠を襲わないために~)、あるいは意表を突いて檻(ミミックみたいな)。後者の場合、猫は野良で、舞台は港の倉庫。

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