27.Do you love?(2010.11.17作 / 恋愛)
ねぇ、と。足にすり寄る猫が出すような甘えた声で、僕の肩に寄りかかったまま耳元にささやいた。そこから先は言葉にしないで、ただただ君は頬ずりを優しくくり返す。
『ずるいなぁ、いっつもそれだ』
――なんて、温かい気持ちで僕が内心つぶやいているのを、きっと君は知りもしない。
ねだられるのは嫌いじゃない。けど、たまには「どうしてほしい」と言われたいのが彼氏としての本音だ。
頬ずりだけでは〝ねだり〟足りないと思われたのか、気がつくと見つめられていた。その瞳はうるると湿っぽく、そそぐ視線は熱っぽい。
火照って艶やかさを増した肌に、『小鼻美人になりたい』と君は嫌っている、少し高い鼻。黒く長いまつげは僕を魅了し、そして、ぷっくりとした唇は僕を誘っている。
なぁ、と。知らず熱っぽさの移った声で呼びかけてから、右手でそっと君の頬に触れる。そのまま顔を近づけて――
「俺のこと、好き?」
目を閉じたお姫様にいじわるをした。バツの悪そうな顔を真っ赤に染めているのが、ささやいた耳元の色と雰囲気から分かる。
……そのくらい、聞いてもいいだろう?
(2010.11.17作)
■作品メモ
甘々なのを読みたくて、でも自分好みのを探すのもなんだか面倒でという、実はかなり不純な動機で「じゃあ書いちゃえ☆」とノリで書いた作品。
彼にも彼女にも、リアルの自分が投影されてるなぁと思う。好きな人には甘えたいし甘えられたいし、たまには意地悪だってしたいからね。




