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古い掌編集  作者: あずま八重
▼恋詰め
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11.恋はイチゴ(2008.08.02作)

 初恋は実らない。――いつだったか誰かが誰かにそう言っていたのを覚えてる。

 それは、どうして? モモやクリ、しいてはカキのように、実るまでに時間が必要とでも言うつもり?

 私はイチゴ。甘酸っぱくて、大きなイチゴなの。だから恋だって……それがたとえ初恋だって、一年待たずに必ず実る。絶対。絶対に!


 ――そう私は信じてた。


 だけどその誰かの言葉は正しくて、私の初恋は実を結ばずに散ってしまった。

 せめて、あの子だけでもイチゴであってほしいと願う。こんな私にさえ優しくしてくれた、あの子の恋だけは……。


「甘酸っぱいのも美味しいけど、私はモモみたいに甘くて柔らかくて可愛いのを実らせたいかな」


 腕を組んで首を傾げ、一つ唸ってみせてから彼女はそう笑ったのだけれど。


(2008.08.02作)

■作品メモ

 7月のお題「初恋」で書いた……んだけれど、書ききったのは8月にはいってから。当初のタイトルは『恋は苺』。

 彼女たちの名前も、きっとあんな感じかな。山野一子(やまのいちご)とか、三枝百恵(さえぐさももえ)とか。

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