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古い掌編集  作者: あずま八重
▼テーマ系:ホラー風味
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14.道筋なき未来(2008.09.09作)

 未来――それは、未だ来たらぬ時間(とき)、世界。


 僕はそこへ行きたかった。その時間を迎えたかった。

 なんて惨い仕打ちだろう? 神の気まぐれに腹が立つ。

 僕を在るべき場所へ帰せ。在るべき時間へ還してくれ。




 ここは僕の居るべき世界じゃない。


 ここは僕の過ごすべき時間でもない。




 だから、頼むよ。悪魔が居るなら神だって居るだろう?

 頼む。お願いだ。どうか、僕を本来在るべきところへ……。


「ほぉら、早く食べないと腐っちゃうでしょう?」


 そう言って、目の前の悪魔が臭いモノを僕へと蹴りつける。よく見知っていたはずのモノなのに、目に入れることすらもしたくなかった。




 未来――それは、未だ来たらぬ時間(とき)、世界。

 決して行き着くこともなく、決して過去にも成りえない。


 ……それでも僕は、夢に見る。


(2008.09.09作)

■作品メモ

 9月のお題「未来」で書いたもの。所要時間は15分かそこらと、割と早く書けたらしい(当時のメモを見て)。出だしの語りの流暢さが好きかな、この作品。

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