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古い掌編集  作者: あずま八重
▼テーマ系:童話風味
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01.私とコドモ(2008.04.25作)

 いつのことか、それまで毎日のように来ていた〝あのヒト〟が来なくなった。

 その次の日も。そのまた次の日も。ここにあのヒトは来ない。


 季節が幾度か巡った頃、今度は小さなヒトが私の下へ来るようになった。この小さなヒトは、コドモと言うものらしい。

 コドモは、あのヒトと同じように私に話しかけてくる。何度も出てくるのは、〝キレイ〟という言葉だ。


「あなたはキレイね」

「きょうもキレイだよ」


 繰り返されるその言葉がなんとも私には不思議で。だからなのか、その日、今度は私からも話しかけてみようと思った。


『そんなに私はキレイ?』


 直前までずっと私に話しかけていたコドモが、急に黙りこむ。ほんの少し経ってから、コドモは答えてくれた。


「うんっ、キレイ!」


 私にもココロが有るかは判らない。でも、確かに私は、感触が無いのにやわらかくて、温かいものを感じていた。


(2008.04.25作)

■作品メモ

 いつだったか書いたものをふと思い出して、うろ覚えのままに書いてみたもの……らしい。後作『ボクとキミ』と同じ世界観で、「私=桜の木」「ヒト=木の見守り人」だったりする。

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