38/80
『HERO×2』
「今宵はお集まり頂きありがとうございます。さて、今宵は2人の英雄の話をしましょう」
彼はかつて騎士であった
英雄に憧れ戦う黒鎧の騎士であった
そして誇り高き彼はある日、人を殺めた
――そして、簡単に“英雄になる”方法を見つけた
彼は騎士
誇り高き白鎧の騎士
ある日彼は命により戦地へ向かった
そこにあったのは首の飛んだ仲間たちと
血に濡れて立つ黒鎧の騎士
黒は白に問うた
英雄になりたいか、と
白は黒に問うた
何故こんなことをするのか、と
そして黒は白に告げた
たった一言
――白は黒を殺めた
帰った彼は“英雄として”讃えられた
しかし彼は黒き鎖に縛られていた
たった一本の黒き鎖に
そして彼は
己を殺めた
黒き鎖――それはたった一つの偽りの真実
「1人殺せば犯罪者だが、100人殺せば英雄だ」




