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(前略)詩集的な何かです。  作者: 並兵 凡太
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『うさぎナックル』

耳がよければいいのにと 誰かが小さく呟いた

いいことなんてありゃしない

罵声や悪態は聞こえるが 肝心なものは聞こえない


清く美しい毛色だと 誰かが深く頷いた

忘却の彼方 逃避行 無邪気な悪意の白なのに


宝石みたいで綺麗だと この眼を指差し誰かが言った

怒りや狂気や混沌が 絶えず渦巻くこの瞳

血のような赤に隠された その痛みさえも知らないくせに


淋しさ感じて死ぬくせに 異常に高い縄張り意識

細く儚く小さく弱い あまりにも取るに足らない存在



「だから、じゃねぇよ」



自分から諦めるな 可能性を否定するな

爪も牙も翼もないが 手と足だけで十分だ

どうせ長い耳ならば 奴らの鼓動を聞き分けろ

どうせ白い体なら 光に紛れて駆け抜けろ

どうせ赤い瞳なら 闘志の焔で焼き尽くせ

神速の足と 名も無き拳

くそったれなこの世界

粉々にぶっ壊そうぜ



「なぁ」

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