表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リトルプラム  作者: aoneko
10/14

余談:入部面接

『あなたの描いた絵を見させていただきました。すばらしいかったです。』


狭い美術準備室で、美術部顧問の司馬 寿男としおと三沢 小梅は向き合っている。


『そんな。わたし、きちんとデッサンを習ったことがなくて自己流なんです。』


小梅は恥ずかしそうに俯いた。


『いや、技術なんていいんですよ。あなたの絵は河野君という人の作品によく似ている。いや、絵柄がというわけじゃありませんよ。二人の作品に共通温かさがあって・・・。いや、わたしは何を言っているんでしょうね。』


今度は司馬の頬が、恥ずかしそうに頬をぽりぽりと掻いた。


『先生すごいですね。わたしと河野君は幼馴染なんですよ。見て育ったものがほとんど同じだから、雰囲気も似るんじゃないでしょうか。』


温ちゃんの作品があたしのに似てる?


小梅は緩んだ頬を必死で引き締めようとした。


『そうか、通りで。ま、しかし表現力や作品の深みは数段あなたの方が上です。人間を描くのがお好きですか?』


『はい。小学校に入る頃にはもう人物画ばっかり描いてました。』


『自分の才能にあった選択だと思いますよ。あなたの描く人間は実に現実味があります。』


『現実味ですか?』


『はい。きっと美術部はあなたにとって有意義な場所になると思いますよ。』


『!じゃあ。』


小梅の声が弾んだ。


『美術部へようこそ。三沢 小梅さん。』


老教師の顔に優しい笑みが広がった。





いつ入れようか悩みましたが、早めに入れました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ