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ごめんなさい

作者: 尸

 ワタシは嘘をつきました。ワタシは私に嘘をつきました。

 黒く光った宝物が、とても美しく見えたので、てをのばしたんです。でも、取れませんでした。だから、私が悪いことにしました。

 青臭い世界が、とても羨ましく思えたので、あしをむけたんです。でも、何もありませんでした。だから、私が悪いことにしました。

 宝物はそっぽを向いて、いえ、最初からこっちなんて見ていなくて。ワタシには見えない宝物を追いかけていきました。

 世界は真っ直ぐ進んで、いえ、ワタシが離れただけで世界はそこにあり続けてて。ワタシのいない場所に何かを探していました。

 ワタシは嘘をつきました。ワタシはワタシを嘘にしました。

 ワタシの前にあるのはなんなのでしょう。私の持っていたものを持っています。捨ててしまったら泣いちゃうんです。ワタシは喜ぶかもしれませんが、私の大切な人は泣いてしまうんです。

 せめて泣かれないように、ワタシは笑います。ケラケラとワハハとみんなが光になるように笑います。

 ずっとずっと、笑います。ワタシはワタシを嘘にしました。

 大切な人はワタシを好きになってくれるのかな。泣いてくれたら、嬉しいな。


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