みぃくん(4)/幼稚園児④
「くすくす」
「くすくすくすくす」
「どうしよっか」
「やっつけられる?」
「どうしてほしい?」
「きらいなの」
「あのひとたち、きらい?」
「あのひとたち、きらい」
「なぜ?」
「なぜって」
「おとうとをなかったことにするひとだから?」
「そんなこと、どうでもいい」
「あねにしゅうちゃくするひとだから?」
「かんぺきなかぞく、って、なんなんだろうね」
「なにをもってかんぺきというのだろう?」
「ままがいちばんかんぺきじゃないのに、こどもにはぜったいっていうんだ」
「りふじんだね」
「きにいらないとかんしゃくをおこすの、ようちえんにいたちいちゃいこみたい」
「それでおとうともあんなかんじに?」
「あれはむかしから」
「むかしから?」
「ぐずでのろまなばかなこ。ままがそういってた」
「そうなの?」
「だからどんなことでもわたしのほうがうえだったのに、あのひだけ、あれがはんこうしてきたの」
「あのひ?」
「わたしがしんじゃったひ」
「くるまにひかれた?」
「いたかった」
「いたいんだ」
「くるしかった」
「くるしいんだ」
「おなじめにあわせないときがすまないの」
「わかるよ、そのきもち」
「わかってくれる?」
「どうしてぼくだけ?っておもうもの」
「ひどいよね」
「ぼくはまるこげになったの」
「まるこげ?」
「ひがたくさんでて、あつくていきがすえなくて、ひふがやけるにおいとおとといたみでしにそうだった」
「くすくす。しんじゃったでしょ」
「くすくす。そうだった」
「くるまにひかれるよりくるしいかな?」
「くるまにひかれるよりくるしいよ」
「じゃあそれにしよう」
「いいけどにげられちゃったらいみないよ」
「じゃあわたしがくるまにひかれたときみたいにうごけなくしてあげるよ」
「できるの?」
「そのくらいできるよ」
「それはいいあいでぃあだね」
「だれからにしよっか」
「おねえちゃん」
「ぼくたちのことみえてるの?」
「わたし、だからあれがきらいなの」
「はやくぼくもおねえちゃんとおなじところにいきたい」
「いつもいつもうるさい」
「おねえちゃんばっかり、ずるいよ」
「なかまになりたいって、どうする?」
「あれのせいでわたしはしんだのに、どうしてつきまとうの」
「ぼくもなかまにいれて」
「ぜったいにいや。あれいがいのひとはころそ」
「やだ、やだよおねえちゃん、ずるいずるい」
「くすくす。おねえちゃんがすきなのにかわいそうだね」
「やだやだ、ぼくだけなかまはずれにしないで」
「おとうとのぶんざいでわたしとおなじなのがおかしいの」
「やだよ、つれてってよ」
「おねえちゃんにきらわれてて、かわいそうだね」
「くすくす」
「くすくすくすくす」




