「永遠の誓い」
凛は青年の腕の中で戸惑いながらも、彼の言葉の重みを感じていた。過去の選択が今、目の前に現れ、彼女に新たな決断を迫っている。
「……私が選べば、未来は変わる?」
「そう。君と僕が共に歩む時間が、新たな運命になるんだ」
彼の瞳はまっすぐに凛を見つめていた。そこには迷いもなければ、嘘もなかった。彼の指がそっと彼女の頬をなぞる。その温もりに、凛の心臓はさらに高鳴った。
2. 交わる過去と未来
銀時計が、静かに凛の手の中で鼓動するように輝いた。その光は、まるで未来を映し出す鏡のようだった。
「僕を信じてほしい」
青年は優しく囁くように言った。彼の手が凛の手をそっと包み込む。
「でも、私は……」
凛の頭の中には、数え切れないほどの思い出が駆け巡る。彼と共に過ごした時間。そして、選ばなかった未来。
もし、この選択をすれば、今まで生きてきた世界はどうなるのだろうか?
静寂の中、青年は凛を優しく引き寄せた。彼の唇が彼女の耳元に触れるほど近づく。
「大丈夫。君がどんな選択をしても、僕は君を守る」
その言葉に、凛の心が決まる。
「……私も、あなたと一緒に行く」
凛の言葉に、青年の表情が一瞬驚きに変わり、そして優しく微笑んだ。
「ありがとう。ずっと、君を待っていたよ」
次の瞬間、時計の針が大きく動き出す。凛の体がふわりと浮き、光の渦に包まれる。
光の中で、彼女の意識が揺れる。
「これが、新しい時間……?」
目を開けると、そこには全く新しい世界が広がっていた。