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『全世界同時電子化計画』

文脈が分からなくあるので、(最初から)読む事をオススメします。

 全世界同時電子化計画(WWSEP)の概要は次の通り。この実験が成功すれば、全世界を同時に電子化する。どのような手立てがあるのかは書かれていないが、目的は記されていた。「表向きとしては現実世界人口の増加に伴う食糧問題の一挙解決、実情としては不都合な事実の抹消の簡易化」とあった。不都合な事実が何なのかはここでは分からない。しかしながら特定の誰かの存在すらなかった事にする事が出来るらしい。つまり、「人格の編集」どころか「記憶の改竄・抹消」が出来るらしい。黒塗りモードというのもあるらしく、これを使えば「覚えてはいるが絶対に思い出せない」のだという。現状は近辺の電子領域に干渉しようとするものがあれば明里がすぐに排除してくれるようになっているが、もしこれが無ければ我々はいついかなる時であっても「処分」や「粛清」される恐れがあるという事だ。そうしている内に、新東安軍が再びやって来た。すると同時に、明里が時空干渉を検知して防御を展開した。新東安軍は続いて実弾を発射してきた。実弾など効く訳がないと高をくくっていると、明里が急いで撃ち落とすように言ってきた。撃ち落とすと、その実弾の一発一発の中身が時空干渉装置であった。時空干渉防御は外からの干渉には耐えうるが、内側からの干渉はどうしようもない。つまり防御の内側に実弾として入ってこられれば、意味が無い。急いで対ミサイル防衛体制を敷き、レーザーなどで焼き払う。しかし敵もポータルエネルギーを手にしているのか、互いに無尽蔵とも言えるエネルギーを浪費して戦っている。その上こちらは時間を正常に戻しているのに対し、周辺宙域では敵軍が損害を抑えるために時間を複雑に制御している。時空的にはネオ・アカデメイア星は完全に隔離されてしまった。最早こちらで動いている時間が正しいのか否か、比べようが無くなってしまっている。幸いにして敵軍は包囲戦に夢中で、対時空干渉防御を張っての籠城を支える莫大な空間(リソース)の存在には気付いていない。この空間の支配権を奪われてしまえば、敵軍による時空干渉で動けなくなった我々の眼前に刃物でも突きたて、干渉を解除した途端に自ら突っ込ませるといった手法も採れる。まさに時空干渉は相手から生殺与奪の全てを奪うも同然。敵軍の時空干渉に対し、それぞれの点について絶えず修正項を計算して加えている明里には疲弊こそ無いものの、既にオーバーフロー寸前であった。

連載ペースが現在不安定ですが、

手が回らずに新小説の方に暫く移るかもしれません。

ですが、2年以内には必ずペース戻します!

あと、8/1から新連載始めます!


中国史系の文書を書く事になったので少し休みます。

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