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ボルドー星系の出来事

 次なる目標はフランス中部、オルレアン。そう息巻いていた頃であった。

 旧英国宙域の都市連合はUB(United Britain)を結成し、対外戦争に乗り出さんとしていた。そして、その相手こそがフランスであった。

 「我々は連合軍の支配から脱し独立を果たした史上初の国家である」

 「故に、支配されし他国を解放する責務がある!」

 既にこの都市連合はスコットランド都市連合を征服している。これへは恐らく「解放者(キュロス)」ではなく「征服者(イスカンダル)」だろう。

 そうしてフランスへ宣戦布告した英国(イングランド)都市連合は、手始めにボルドー星系を包囲した。

 ボルドー星系はワインの大量生産が可能な、典型的な農林星系であった。

 防衛設備なども無く、彼等は他の弱小星系や田舎星系同様に、降伏を選ぶ以外の道はなかった。

 「我々ボルドー星系は降伏し貴公らを歓待する」

 イギリス軍がボルドー本星に着陸すると、人々は恐怖を覚えた。出てきた兵士は全員がトラックに乗って出てきたのだから。

 彼等は略奪用トラックを3度満載にした後に、ボルドーから引き揚げた。

 その後、イギリス軍は一気にパリまで突撃したが、パリ防衛隊という最上位の正規軍に野党集団が勝てる訳もなく、ボコボコにされた。略奪した財宝その他を満載した貨物船のみが沈む事なく宇宙空間に放り出された。


 我が軍がオルレアンへの途中で寄り道すると、そこは既に荒廃し、人々は地下や山岳に避難したために市街は打ち捨てられ、何も残っていない状況であった。

 「こりゃひでぇな」

 「何があったんだ」

 兵士の多くがそう呟く中で、住民を1人捕獲したと聞くからそこで話を聞くと、さっきのような話が出てきた訳だ。

 すぐに英国宙域まで調査を向かわせると、英国都市連合はパリ敗戦と全滅で崩壊し、再び戦乱時代に逆行していたという。

 「外征で国を延命しようとした、という事でしょうねぇ」

 「それにしても、略奪の限りを尽くしたのに、殲滅されるだなんて、身の程知らずだったんだなぁ」

 「いや、それ以外に手立てが無かったのやもしれん」

 色々と憶測はあるが、それも過去の話。今となっては、真相は闇の内。

 しかしこのまま放置してはボルドー星系の人々があまりにいたたまれないので、再建計画に着手した。

 とはいえ材料が足らないので、ボルドー本星の全ての都市の資材を流用して、首府だけを再建した。それくらいしか資材がないほどに、英国都市連合は略奪を働いていた。

 「明里、できそう?」

 そう訊くと星の反対側からも資材を持ってくるのは初めてだと言う。

 しかし、結果は上手くいった。

 ボルドー本星の首府だけだが、食糧生産もできるように農地を含めて、再建が完了した。

 まさか敵国占領地で都市を再建する事になろうとは。こんな事もあるものだと思いながら、ボルドー星系を後にした。

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