序章
20■■年-世界の半分が壊滅した。
それは、どこの誰かが大きなくしゃみを1つしたからそうなったのかもしれないし、人の想像がつかないようなことがあったから起こったのかもしれない。
もしくは、私たちが気づいていないだけで最初からそこにあったのかもしれない。
......しかし、もう今更そんな話をしても意味は無い。
話を戻そう。そう。もう一度言うが世界の半分が壊滅したのだ。
最初にその予兆に気がついたのは他でもない私だ。
私は、勿論学会や各国、自衛隊などありとあらゆる場所に掛け合ったさ。
しかし、人は哀れな生き物だ。自分の目で見ないと信じられないというのだから
それでも私は諦めなかった。認めなかった。
あぁ、いやこの際、諦めきれなかったと言った方が正しいか。
私は自他ともに認める人でなしと言うやつでね。
私は研究の成果と私以外がどうなろうと知ったことでは無いのだよ。
だが、今回ばかりはそうもいかない。
私は私なりに最後の抵抗をしなければならない。
まぁ、立ち向かうのだからこの身に訪れる結末は一つなのだけどね。
しかし、そうだからこそ私が残したこの研究成果と唯一人類が対抗するためのコレだけは残したかった。
誰かに知っていて欲しかった。ただ......ただ、私の推測によると今となってはもうこの第1災害指定特区......あぁ、これはだだ私が仮称してるだけだ気にしないでくれ。
まあ、この場所からは出られない。
そう。何人たりともね。
だから。さ
私は、予測していたがためにありとあらゆる今まであった事件のデータとあの怪物の解析結果、サンプルまあ、その他諸々を息子に託してこの場所から逃げてもらった。
私にしてはナイスな判断だったろう?褒めてくれたまえ。
まぁ褒めてくれたところで聞こえないがね。
だから、だから運良く外にいてこれを見れている君たちには生き延びて欲しい。それが人でなしの大馬鹿野郎が望んだ最初で最後の希望だから。
......そこからでも見えるはずだ。
窓の外、遠くに見える積乱雲。人体には致死の毒となりうる毒ガスが立ちこめる場所、あらゆる情報が欠落し正真正銘、人外......いや、塵害魔境とでも言うべきか......そうなってしまったこれを聞いてる君たちとは真反対の運のなかった絶望の都市。
第一災害指定特区、東京がね。
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不定期ですが、しっかりと書きたいと思います!
ではサケノキリミでした!