息をする
息をする
きみは息をする
生きていくうえで
その所作のひとつとして
きみは息をする
息をする
つまり呼吸する
肺がふくらむ
心臓が脈打つ
血液が酸素を運ぶ
そのために息をする
そして一分一秒でもながく
きみという存在が保つように
わたしは祈っている
肺がふくらむ
息をする
窒素、酸素、アルゴンなどと
混濁した空気をはっと吸い
喉をとおるその冷たさ
もしくはぬるさを感じながら
きみは息をする
もうすこしながく
たった一瞬でもいいから
息をする
空気を吸う
息を吐く
もういちど
生きたい
のではなく
喘ぎたい
というか
わたしは息をしたい
無意味かもしれない
きみは息をする
無意味かもしれない
わたしは息をする