表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/154

新たな商会メンバーの登録


「マリナさんこの後は予定とか無いですか?」


「えぇ、特に無いけれど…」


もじもじしだすマリナさん。いやデートのお誘いじゃないかなら?


「では商人ギルドに行きましょう」


「…あっはい。分かりました。子供達も一緒に連れていっても良いでしょうか?」


「構いませんよ。むしろ子供だけを残すのは危険ですからね」


「では出掛ける準備をしてきますので少しだけ待っていてください」


マリナさんだけ店の奥に消える。子供達はそのままの服で行くのか。エリナちゃんは人見知りなのかリリナの後ろに隠れている。


俺は片膝をつき


「エリナちゃん?まだ怖いかな?」


「エリナ?ルークさんは優しいから大丈夫よ?」


リリナが言うと、とてとてと前に出てくる。可愛い!おれはエリナちゃんの頭を撫でる。気持ちよさそうに目を細めているエリナに思わず俺は抱っこしてしまう。


「抱っこは好きか?」


俺が聞くとコクッっと頷く。やっぱ子供は可愛いなぁ!プリンが少し頬を膨らましているが、もう少し堪能させてくれ!するとマリナさんが店の奥から出てくる。


「お待たせしました。…あら?エリナはいつの間にルークさんに懐いたのかしら?」


フフッと笑っている。圧倒的お母さんだけど、やはりマリナさんも可愛い!だが俺は決して顔には出さない。イーリスの感知能力は高いのだ。


「エリナちゃんは大人しくて可愛いですね!」


「だってエリナ?でもいつもは抱っこ抱っことうるさいんですよ?」


「高い所が好きなんですかね?」


「すきー」


「そうなのか?じゃあスサノオに抱っこしてもらうか?」


俺がスサノオの方に向くとエリナちゃんは怖いのかスサノオと顔を合わせようとしない。いやまぁ無理もないけど怖いのは顔だけだぞー?


「怖いのか?」


「こわいー」


「顔は怖いかもしれないが優しいぞ?」


「そうよエリナ?スサノオさんは何もしないわよ?」


そう言うが、リリナも少し怖がっている。だが、リリナがそう言うと少しずつ顔をスサノオに向ける。俺はスサノオの近付いてエリナちゃんをスサノオに渡す。少しびくびくしているが、まぁ慣れるだろう。


「肩にでも乗してやってくれ。あっ落とすなよ?」


「…承知」


スサノオがエリナちゃんを肩に乗せる。最初はエリナちゃんも怖がっていたけどすぐに元気になる。やはり子供の好奇心は凄いよなぁ!自分に無害と分かればすぐに懐く。まるでペンギンの赤ちゃんの様に。


「たかーい!」


「私も乗りたーい!」


「リリナはお姉ちゃんなんだから我慢しなさい?」


「はぁーい」


「じゃあ商人ギルドに行きましょうか」


「はい」


俺達は店を出て商人ギルドを目指す。スサノオの肩にいるエリナちゃんは着くまでずっとはしゃいでいたので少し目立っていたがまぁいいだろ。ちなみに俺の肩にはララが座っている。ララはいつも楽しそうだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


商人ギルドに着いた俺達は中に入りルピスの受付に行く。今日はというか、この時間は誰も並んでいなかったのですぐにルピスと話せた。


やはりスサノオは目立つ。しかも肩に幼女を乗せてるから尚目立つ。受付に人は並んでなくても普通に人はいるからな。商談?かなにか知らないが、待機している人達が多いのだが、やはり見られてしまう。


「ようこそ商人ギルドへ!ルーク様ですね!」


「こんにちは」


「今日はどういった御用でしょうか?」


「今日は俺の商会、トワイライト商会にメンバーと新しく店を登録したい」


「商会メンバーの登録と支店の登録ですね!畏まりました!商会メンバーを登録したい方は何方でしょうか?」


「私です」


「マリナ様ですか!お店の調子はどうでしょうか?」


またこのアホ受付が空気を読まなくて変な質問してるな。全く…。


「は、はい。良くないかもしれませんね…」


「そ、そうなんですね。ではマリナ様こちらの書類に名前と年齢、支店の名前をお書きください!」


自分から質問しといて気まずくなるなよ!そして勢いでごまかすな!


「はい」


「商品を売る店の場所を変えたい時は、またここに来ればいいのか?」


「変えたいとき?引っ越す場合ですか?」


引っ越しの単語もあるのか。勇者って結構単語を広めてるんだ。まぁ俺からすれば話が早くて助かるのだが。


「あぁ」


「引っ越す場合、支店の変更はお手数ですがこちらに引っ越した場所、変更した場所を登録しなければなりません。もし税金等、払えなかった場合、何処に催促の手紙を出せばいいかわかりませんからね」


なるほど。確かに納得のいく理由だ。どれだけ口約束をしようが、結局それはただの口約束だからな。商人は信頼が命。少し面倒だがもう一度来るとしようか。


「分かった」


「書けました」


「では確認致しますね。……はい!大丈夫です。これでマリナ様はトワイライト商会の商会メンバーになりました!マリナ様のお店はトワイライト商会の支店になりました!」


「ありがとうございます」


「マリナさんの年会費と税金は俺が払う」


「畏まりました!ただマリナ様のお店がトワイライト商会に入る前の年会費と税金を払わなければなりません」


ん?どういう事だ?


「すまん、もうちょっと説明がほしい」


「はい!マリナ様はルーク様の商会に入る前は商人ランク、シルバーランクで登録されていました。この年会費と税金はまだ支払われていません。もちろん期日はもう少し先なので、それまでに払って頂ければ大丈夫です。そしてルーク様傘下に入られましたので、その分の年会費と税金も発生します」


つまり1人で商売していた時のマリナさんの年会費と税金の支払い、俺の傘下に入ったので、ゴールドランクの年会費と税金をマリナさんが支払わないといけないという事だ。うーんややこしいがまぁいいだろう。


「なるほど。ならその分も俺が払う」


「畏まりました!」


「いま手持ちがあるから払うよ」


「それはルーク様とレナルド様の分もですか?」


「あぁ」


お金はレナルドさんの売上の利益を持ってきたので金貨1700枚ぐらいある。今の俺に怖いものなんてないのだ!…お金があるってだけで心を豊かにするのは本当なんだなぁ。


「ではルーク様、レナルド様、そして傘下になられたマリナ様がゴールドで年会費金貨5枚ずつ、税金金貨10枚ずつ。マリナ様が1人で商売していた時の商人ランクがシルバーですので、年会費金貨3枚、税金金貨5枚です。全て合わせて金貨53枚になります」


「はい」


チラチラと俺はマリナさんの顔を見ていた。金貨53枚と言われた時のマリナさんの顔は真っ青になってたが、俺が何事も無かったかのように金貨53枚を出すので真っ青からびっくりした顔になっている。


忙しい人だなと少し面白かった。まぁ無理もないか。俺の見た目って10代後半と言われる見た目だ。確か18ぐらいな感じで作成したキャラだからな。傍から見ればこんな子供がこんな大金を!?ってなるだろう。


「はい!金貨53枚丁度です!ありがとうございます!」


「あぁ」


「他に何か御用はおありでしょうか?」


「あーそうだな。店の名前とシンボルを登録したくてな」


「それはまた珍しいですね!」


「店の名前の登録とシンボルについて少し説明してくれないか?」


「畏まりました!」


ルピスは話し出す。


「まず店の名前の登録ですが、これはほとんどの商会は登録しません。それは何故かと言いますと、支店を登録しても同じ系統の店が多いからですね。幅広く商売をするのは難しい事です。同じ系統の店を支店にする商会が多いので、名前も分かりやすい〇〇商会としているのです。ミルハイム様も色んな街に支店はありますが殆どが服屋ですからね」


まぁその話はレナルドさんから前に少し聞いた。この異世界でもそうだが、例えば自分の服屋の店が人気になったからと言って、2号店を道具屋にするかと言ったらそうではないだろう。そんな博打をするより安定して稼げる可能性がある同じ系統の服屋を出す。それに前の1号店で人気が出ているので、間違いないという信頼もある。なので2号店を出したとしても同じ系統が多いし、名前を付けなくても○○商会だけで分かるのだ。


「ですので、店の名前を登録する商人は幅広く商売する者だけです!いくつか違う系統の支店を持ってても、名前が同じだと何屋かわかりませんからね!」


「だな」


「ですが、名前を変えてしまうと次は誰の商会の店か分からなくなりませんか?」


「…確かに」


ちなみに誰の商会か分からなくても気にしない者もいるのだが、気にする方が圧倒的に多いのだ。この異世界は○○商会という名前を使っている方が多く、逆に○○の道具屋と書いてある店は珍しいのだ。マリナの道具屋の場合は立地もそうだがマリナ自体、支店を出すことを考えていなかったのだろう。客があまり来ないところでは○○商会よりも○○の道具屋と書いてた方が分かりやすいって事もあるのだろうが。


商会や道具屋等、店の名前を付けるのは、店を持っている者だけしか付けれないので、屋台や市場で商売している者達の店の名前はない。だが、例外はあるのだが。


「その時に役に立つのがシンボルです!シンボルというのは、まぁ一言で言えばマークですね!布でも木の板でもいいですので、好きな絵やマークなどを描いて、そのシンボルを店の外に飾れば一目で誰の商会か分かるという事です。染料などもありますから凝る人は凝りますよ?」


「そのシンボルマークは俺達が考えていいのか?」


「はい!私達が考えてもルーク様が納得できる物が出来るとは思いません。絵描きに頼む事もあるそうですよ?もし出来たら、そのシンボルも登録しなければなりません。ないとは思いますが、そのシンボルが世間的に受け入れられない絵もありますのでご注意ください」


世間的に受け入れらないか。まぁ使って良い物とダメな物があるのだろう。例えば子供に見せたら悪影響のシンボルとかな。まぁそんな物をシンボルにする気はないのだが。


「なるほど。ではシンボルは出来たら登録しに来る。店の名前はいま登録していく」


「畏まりました!ではレナルド様とマリナ様のお店の名前はどうしますか?」


「少し考えるから時間をくれ」


俺はすぐに念話をレナルドさんに繋ぐ。いまレナルドさんの店はトワイライト商会になっている。まぁそれでもいいのだが、さっきも言ったが何屋か分からない。もっと分かりやすい名前の方がいいだろう。


『レナルドさん聞こえますか?』


『ルークさんどうしたんでしょうか?』


『いま、商人ギルドに店の名前を登録しに来てるんだが、レナルドさんの店の名前は何がいいかと思ってな』


『ふ〜む。ルークさんが考えた名前なら何でもいいのですが…』


『うーん…。ならレナルドのなんでも屋なんてどうだ?安直だが…』


『いいんじゃないんですか?売る商品は調味料だけではないんでしょう?』


『そうだな』


『ならそれで大丈夫ですよ』


『分かった。ありがとう』


念話を切る。意外にあっさり決まった。何でも屋なら何が売っているのだろう?と気になって立ち寄ってくれるお客もいるだろうから良いのではないのか?マリナさんの店はもう決まってある。


「マリナさんの店はマリナの道具屋にしますね」


「わ、分かりました。ありがとうございます」


「ルピスさん、レナルドさんの店は〈レナルドのなんでも屋〉で、マリナさんの店は〈マリナの道具屋〉で登録で頼む」


「畏まりました!その様に登録しますね!」


「俺の要件はもうない」


「はい!ではシンボルマークの登録、お待ちしておりますね!」


「あぁ」


俺達は商人ギルドを後にする。少し長引いたかな?というか、またやる事が増えたな。シンボルマークの作成。布でも木の板でも、恐らく金属の板でもいいんだろう。それに一目で分かるマークか。これは職人の手を借りるか。


まだまだやる事があるから。次はミルハイム大商会に行かなければならない。

あぁ…なぜ不労所得になってるのに、こんな忙しいのか…。まぁ頑張るしかない。必ず良い事はあるだろ!俺達は商人ギルドから出る。


「あのルークさん」


「はい?なんですか?」


「その…先程の年会費と税金を払っていただいてありがとうございます」


「まぁ。そういう約束ですからね。気にしないでください?」


俺は笑顔を見せる。マリナさんは真面目だからずっと気にするだろうからな。本当に気にしてないよ?の笑顔だ!つまり最高の笑顔だ!


「は、はい!それと…私もルークさんの傘下になりましたので…その喋り方も普通で大丈夫ですよ?」


確かにレナルドさんも敬語じゃないからな。俺は少し考え


「そうか?マリナさんも普通でいいぞ?」


「それは駄目です!あと…呼び捨てでお願い…します」


呼び捨てにしていいの!?ちょっとマリナさんも照れながら言ってるし。可愛いんだが!お母さん色っぽいんだが!


「マ、マリナ…」


「は、はい…」


…えっ?何これ?イチャイチャしてるカップルぽいんだが!良い事あったよ!生まれて初めてなんだけど!この気持ち!


「ママー!新しくパパを見つけるのは良いよ?ママがそれで幸せならね?だけどルークさんは駄目だよ!お金持ちだから多分、可愛い女の人が周りにいっぱいいるよ!」


こ、このお嬢ちゃんは良い雰囲気になんて事を言いやがる!確かに周りに可愛い女はいるよ。イーリスとかセレス達な。というかイーリスが俺の腕を組んで来る。


「な、何を言ってるのリリナ?わ、私の上に立つ人だから敬語じゃなくてもいいといっただけよ?ねぇ?ルークさん」


「そ、そうだぞー?別に良い雰囲気になってないからな?だからイーリス、そう腕を組んで力いっぱい俺の腕を抱きしめないでくれ。痛いんだが…」


「折れたらセレスに治してもらえば良いです」


こりゃ怒ってますね。ドラグはニヤニヤしてるしプリンはララと遊んでる。スサノオは特に興味を示さずエリナを肩に乗せてるし。


俺は腕を抱きしめられて痛いのを我慢しながらミルハイム大商会の店に行くのであった。着いた頃には俺の腕が折れてない事を祈って。


読んでいただきありがとうございますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ