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トワイライト王国の常識


side:リシア


「いつ見ても大きいですねー!」


私達は今、ご主人様のお屋敷に来ています。先程、ご主人様から正式に雇ってもらえる事になり、早速お屋敷で働く事になります。メイドの仕事は基本住み込みなので、このお屋敷に住む事になります。


こんな大きなお屋敷に住み込みで働くなんて、メイドとしてはかなり自慢出来る事です。メイドの中では自分が働いているお屋敷などを自慢してくる者もいますからね。


「では屋敷の中を案内させていただきますわ」


シーナ様はお屋敷に入るので、その後に続きます。お屋敷を入ってすぐ大きなエントランスホールに出る。


「この屋敷では1階の部屋がお客様用の部屋になりますわ。1階には大食堂や大浴場もありますわ。お客様が泊りに来られた時は、1階の部屋に案内してあげてください」


「「「「「はいっ!」」」」」


「大浴場の方が近いので、そちらから見て回りましょう」


私達はシーナ様と一緒に大浴場へ見に行く。このお屋敷にも大浴場があるのですか…!


「ここが大浴場になります。男湯と女湯に別れていますわ」


シーナ様と一緒に大浴場の中も見てみる。大浴場の中を見たメイド達の感想が…


「なんか…思ったより普通ですね」


「確かに…」


そう。本当は、凄く大きいお風呂です!入ってみたいです!と、私達以外のメイドはそう反応するんだと思います。ですが、トワイライト城のお風呂を見てしまったので、そこまで凄いとは思いません。


いえ…確かに凄いです。この王都では間違いなく、最高ランクのお風呂なのでしょう。ただ、トワイライト城のお風呂が凄すぎて、驚けないのです。トワイライト城のお風呂はこの大浴場の倍ぐらいはありますからね。たぶん他のメイド達も私と同じ事を思っていると思います。それをシーナ様が察して


「あなた達、トワイライト城の大浴場と一緒にしてはいけませんわ。ルーク様と同じ故郷の者は、お風呂が大好きなのです。なのでお風呂に拘っているのですわ」


「ご主人様の故郷ですか。何処にあるのですか?」


「この王都からかなり遠い場所にありますわ。では、次に大食堂を見に行きましょう」


シーナ様はご主人様の故郷について話を流す。ご主人様の故郷ですか…。いつか行ってみたいものですね!そんな事を考えながらシーナ様と大食堂を見に行く。


大食堂は、大浴場とは反対の場所にある。大浴場がエントランスから右の通路の奥にあるのに対して、大食堂はエントランスから左の通路の奥です。大食堂に着いて中に入ると、驚く事に先客がいたのです!それも私達が知っている者です!


「ヴィーナ様、1人ですか?」


「違うでありんすぇ。いまわっちの専用メイドに食事を作らせていなんす。調理場を使っているでありんすから、気にしないでくんなんし」


「私も手伝った方がよろしいでしょうか?」


「大丈夫でありんすぇ。軽い物でありんすから、すぐ作れると思いんす。それにシーナはそっちの仕事がありんしょう?」


「畏まりました。では、何かあれば何でもお申し付けください」


「分かりんした。その時はおねがいするぇ」


「畏まりました」


シーナ様はヴィーナ様と普通に話していますが、ちょっと待ってください…。色々とおかしくないですか!?だ、だってご主人様との話を終えて執務室から出た時、まだヴィーナ様は執務室の中にいましたよ!?


私達がお屋敷に行くまで誰とも会っていません!私達よりも先についているなら、私達を追い越さねばなりません!確かに、大浴場を見てる時に来てたのなら分かりますが、既に料理してますし、来るの早すぎないですか?それとも私達が知らない転移門があるのでしょうか?


シーナ様は、大食堂にヴィーナ様がいる事に一切疑問も浮かべてませんし…。というよりも、それが当たり前のように対応している。本当にヴィーナ様は何者なのでしょうか?


「先客がいましたが、ここが大食堂になります。では、次に2階へ案内しますわ」


シーナ様と一緒に2階へ向かう。その道中に、どうしても気になったのでシーナ様に聞いてみた。


「シーナ様、私達が執務室を出た時まだヴィーナ様は執務室の中にいましたよね?ヴィーナ様は私達より後に執務室を出たと思うのですが、いくらなんでもあの場にいるのは早すぎませんか?」


「私もそれ思いました!ビックリしちゃいました」


「その事ですか。ヴィーナ様の移動はほとんど影移動ですからね」


「影移動?」


影移動とは何でしょうか?魔法なのでしょうか?他のメイド達も分からないといった顔をしている。


「そうです。影移動とは闇魔法の一種で、言葉通り影の中に入り移動するのですが、移動スピードはかなり速いですからね。さっきはあの場にヴィーナ様がいたのに、数十秒後には全く違うところにいるのは、トワイライト城ではよくある事ですわ」


よくある事なんですね。私なら声上げてビックリしちゃいます。


「なるほど。そうだったんですか」


私達は納得する。正直、そんな話をされても納得できない者は多いかもしれませんが、トワイライト王国を見れば納得もできるというものです。というよりそんな事で驚いていたら、心が持たないといいますか。なのでこれぐらいは納得できませんが受け入れるしかないのです!


「ここから2階になりますわ。2階は主に、あなた達メイドの部屋や泊るお客様が多かった場合、2階の部屋に泊まってもらう予備の部屋になっています。あなた達メイドの部屋を見に行きましょう」


シーナ様についていく。


「この部屋と向こうの4つの部屋は全てメイドの部屋になりますわ。メイドの部屋は5つありますので、そこだけ覚えていてください」


シーナ様は部屋の中に入るので、私達も部屋に入る。部屋の中は意外に広く、4つのベットがある。


「他の部屋も同じになっていますので、何人か一緒の部屋になってしまいますわ。ルーク様も言ってましたが、1人1部屋だと、部屋がなくなってしまいますので、そこは申し訳ありません」


「いえ!本当にこれ以上ないぐらい良くしてもらっています!」


他のメイド達もうんうんと頷いている。正直、給金が金貨5枚で、メイド達の部屋を1人1部屋なんて貰っていたら、好待遇過ぎて怖いです!


「そう言ってもらえるとありがたいです。4人で住むのもいいですし、3人でも大丈夫です。そこはあなた達が決めてください」


「「「「「はいっ!」」」」」


「では、最後に3階の部屋に行きますわ」


シーナ様が3階に向かうので、私達も後に続く。やっぱりですが、この屋敷はかなり広いですね!メイド12人雇っても不思議ではないです!


「3階の部屋はルーク様の部屋と、執務室、ルーク様に親しい方などが泊まられる時に使う部屋になっていますわ。それと、守護王様等もこの部屋に案内してあげてください。ここの部屋は下の部屋よりも豪華な作りになっていますわ」


1つの部屋を空けて中を見せてくれる。確かに下の部屋よりも豪華ですね!3階の階段から、一番奥にある部屋がご主人様の部屋になっています。こういう屋敷は基本、一番奥にご主人様の部屋があります。それは何故かといいますと、何者かがこの屋敷に攻めてきたとして、一番奥が安全だからです!


まぁ、誰かが攻めてくる事はないと思いますが。そして全ての部屋を案内し終わったら、一度大食堂に戻る。先程までヴィーナ様がいたのに、既に大食堂にはいません!専用メイドもいないのです!本当に神出鬼没みたいな方ですね。


「これで案内は終わりますわ。何か質問があればお聞きしますよ?」


「お屋敷の事ではないのですが、もう少しトワイライト王国の事について知りたいです!守護王様も全て知っているわけではないので、そういうところなどです!」


「そうですわね。ご主人様はもちろん、側近のイーリス様や守護王様に無礼があってはいけませんからね。知らないからとはいえ、許されるわけではありませんわ。失礼な態度をとったとしてもご主人様やイーリス様、守護王様は気にしないと思いますが、気にしていないからといって、それで良いというわけではありませんわ」


シーナ様は前置きしてから話してくれる。


「トワイライト王国で一番偉い方、つまり王が私達のご主人様ですわ。次にルーク様の側近イーリス様ですが、立場的には守護王様よりも上になりますわ。守護王様を統括されているお方ですね」


そうなんですか!イーリス様は守護王様を統括されている方なのですか。トワイライト王国では実質2番目に偉いお方なのですね!


「次に守護王様ですが、守護王様は全員で10人います。第1守護王スサノオ様。第2守護王フェンリル様。第3守護王セレス様。第4守護王トール様。第5守護王ヴィーナ様。第6守護王タナトス様。第7守護王プリン様。第8守護王レイア様。第9守護王ルーシー様。そして第10守護王ドラグ様です。私達全てのメイドはドラグ様の管轄にありますので、そのつもりでお願いしますわ」


守護王様は10人いるのですか!思ったより多いです!私達メイドが会った事のある守護王様ですが、フェンリル様、セレス様、プリン様、ドラグ様はご主人様と一緒にメイドを雇いに来た時に確かいましたね。そしてヴィーナ様は先ほど会いました。あと5人の守護王様に会っていない事になります。


「特にこの守護王様の中でトール様、タナトス様、レイア様、ルーシー様は、会う機会があまりないかもしれませんわ。研究所などに籠ったりしていますからね。ルーシー様はアレですが…」


なるほど。出来ればどんな方なのか一度見てみたいです!ルーシー様はアレとはなんでしょうか?まぁ、会えば分かるかもしれませんね。そういえばプリン様も守護王ですけど、見た目は完全に子供ですよね。ですが、守護王様といわれるお方ですので凄い方なのでしょう。


「他に重要なお方とかいるのでしょうか?」


「他にですか…実はもう1人、守護王様と同格の方がいますが、()()いません。それ以外ですと、四天王という肩書を持った方達がいますわ。その四天王もドラグ様の管轄になりますが、その四天王は全員まだ子供ですわ。それにご主人様が言ってましたが、四天王はお遊び感覚で作ったといってましたわ」


守護王様と同格の者がもう1人いるのですか!ですが、今はいないらしいです。お出掛けでもしているのでしょうか?


「守護王様と同格の者に四天王ですか。そんな方達がいるのですね」


私はシーナ様の話を興味深く聞いている他のメイドもシーナ様に質問する。


「そういえばトワイライト城にいるメイドにお聞きしましたが、シーナ様は最古参メイドだと聞きました!」


「確かにそう呼ばれていますわ。ルーク様の専用メイド、エール。そしてルビーと私。この3人は最古参メイドです。トワイライト王国に国民がいなかった時から仕えていますわ。なので、最古参のメイドなどと呼ばれていますわ」


そうだったのですか!ご主人様の専用メイド、エール様も最古参のメイドだったのですか!それにしても、国民がいない時から仕えていたなんて…凄いお方達です。それよりもシーナ様の歳は何歳なのでしょうか?流石にこれを聞くと怒られそうなので聞きませんが…。


「さて、お話はここまでにしましょう。次は少し仕事のお話を。私達メイドには休みがありますわ。たまには息抜きが必要だろうという事で」


「メイドに休みがあるのですか!?メイドに休みなんて聞いた事がありませんが…」


「毎日食事などを取るわけですから、メイドの仕事は毎日ありますわ。ですが、ルーク様の考えは毎日仕事をしてほしいというわけではありません。たまには体を休めてほしいという、ルーク様からのご厚意ですわ。最初は5日働いて2日休みという提案をルーク様から頂きましたが、私達メイドは全力で否定させていただきましたわ。毎日働いても良いのですが、それではルーク様も納得しないため、6日働いて1日休むというローテーションが組まれました。私達も渋々それで納得しましたわ」


「では、私達もその6日働いて1日休むというローテーションなるのですか?」


「そういう事になりますわね。休みの日はゆっくりするなり、王都かトワイライト王国で買い物するなど好きな事をしても大丈夫ですわ」


そうなんですか!でもいいのでしょうか?メイドに休みなんて聞いた事がありません。まぁご主人様がそう言ってるなら、そうするしかないとはおもうのですが。


「あと、メイド長のリシア」


「は、はいっ!」


「当分はルビーや私がメイド長の在り方教えますので、そのつもりで。他のメイド達も立ち振る舞いなど完璧ではない者もいますわね。ルビーや私が教えますのでお願いしますわ」


「「「「「はいっ!」」」」」


「では仕事をしましょう」


私達は今日からこのお屋敷のメイドとして働くであった。



読んでいただきありがとうございますm(_ _)m

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