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リシア達の答え


side:ルーク・シルバ・トワイライト


俺はメイド達を執務室に呼ぶ。本当は謁見の方が王らしいのだが、メイド達を雇うか雇わないかの話だけに、謁見なんてめんどくさい。というか王の話し方は慣れないのだ。執務室には俺の他にイーリス、エール、アルマのいつものメンバーにドラグ、ルビー、シーナがいる。


さて、あの子達はメイドになってくれるかな?これで誰もメイドになってくれなかったら当分立ち直れない。そんな事を考えていると、執務室のドアがノックされる。来たか。なんか俺が緊張してきたんだが。


「入れ」


俺が言うとトワイライト城のメイドと12人のメイドが入ってくる。


「失礼いたします。お客様方をお連れしました」


「ありがとう。下がってもいいぞ」


「畏まりました」


トワイライト王国側のメイドが執務室から出ていく。


「お前達をここに呼んだのは、既に分かっていると思うが、昨日の答えを聞くためだ。…だが、その前に初対面もいると思うから自己紹介だけしてもらうか。イーリスから頼む」


「分かりました。私はご主人様の側近、イーリスと申します。これから顔を合わせる事もあるかもしれません。その時はよろしくお願いします」


「わ、私はルーク様の専属メイド、エールともうしますぅ!これからもよろしくお願いしますぅ!」


「私はルーク様の秘書、アルマと申します。よろしくお願いいたします」


アルマの自己紹介が終わった後に、12人のメイド達も自己紹介をする。自己紹介を終えたのでいよいよ本題に入る。


「さて本題に入るが、昨日ドラグに言われたと思うが、改めて問う。契約魔法を掛ける理由も分かったと思う。それを踏まえた上で、俺のメイドに本当になりたいか聞かせてくれ。先に言っておくが、断っても別に良い。ただ、断っても契約魔法を掛けなくてはならないが、ちゃんとメイドキッサに帰す事を約束する。それから、まだ迷っているならそう言ってくれ。自分の答えが出るまで考えればいい。断れば何かさせれるとか考えずに、お前達の思ってる事を聞かせてくれ」


魔物の国の王だからメイドキッサにちゃんと帰しますと言っても信用ならないと思うが、俺にはこういう言い方しかできない。ヴィーナの洗脳魔法で、記憶を消すというのもあるが、流石にそれは可哀想だ。


少しの沈黙があり、最初に口を開いたのがリシアというメイドだ。


「…私はルーク様に心からお仕えしたいと思いました。もちろん、ルーク様が私を選んでくれた事に嬉しかったというのもありますが、ドラグ様達のような執事やメイドがいます。その方達を見て私はメイドとしてはまだまだだと実感しました。なので私はご主人様の下でもっと勉強して立派なメイドになりたいと思いました!」


なるほど。まぁドラグもそうだが、ルビーやシーナも立ち振る舞いに関しては完璧だ。そのルビー達の下で働きたいと思っているのだろう。俺の知る限り完璧な執事とメイドだからな。まぁエールはドジっ子だが、エールにしか出来ない事がある。そういう意味ではルビー達の事を完璧と言っているが、完璧ではないのかもしれない。


だが少なくともリシアからしたらルビー達は完璧なメイドに見えるのだろう。そんな完璧なメイドの近くで技術やらを教わりたいと思ったのだろう。いや正確には技術を盗むとかかな?しかしドラグ達がいる中で、恥ずかしがらずに、胸を張って自分の意見を言えるのは凄いな。


「なるほど。ありがとう」


「わ、私は…」


リシアに続いて、他のメイド達が次々に自分の思っている気持ちを俺に伝えながら、本当に仕えたいのか、仕えたくないのかを話してくれる。俺はメイド達の話に1つ1つ耳を傾けながら聞いていく。


メイド達全員の話を聞き終えた。それぞれ色んな考えがあるんだなと関心した。そして嬉しい事に、みんな俺に仕えてくれると言ってくれた。有難い事だ。俺は魔物の王だと少し心配していたが、どうやら杞憂に終わったようだ。


「みんなの気持ちは分かった。俺に仕えてくれると言ってくれてありがとう。至らないところがあるかもしれないが、これからもよろしく頼む」


「「「「「はいっ!」」」」」


元気よく答えてくれるメイド達。これからも期待しているぞ。


「では次の話だが、お前達の中でメイド長を決めたい」


俺が言うとメイド達は驚く。


「1つ質問してもよろしいでしょうか?」


リシアというメイドが俺に尋ねてくる。


「なんだ?」


「メイド長はルビー様やシーナ様がするのではないでしょうか?」


あぁ、そうか。ここにいるメイド達はてっきりルビー達の下になると思っていたのだろう。まぁそれは無理もないな。


「それもいいんだが、ルビー達も自分の部下を何人も抱えているからな。あまり負担を増やしたくない。だからお前達の中からメイド長を選ぶ」


「な、なるほど…」


「誰かメイド長をやりたい者がいるなら立候補してもいいぞ?」


俺がそう言うのだが、誰も立候補しない。まぁ自分には荷が重いと思っているかもしれない。ルビー達メイド長を見ればそう思うのも仕方ないか。メイド長になるという事は、あの完璧なルビー達と比べられるという事だ。そう考えれば確かに荷が重いと思うのは必然か?


「誰も立候補しないならこちらから選んでもいいか?先に言っておくが、ルビー達の様になれとは言わない。少しずつだが覚えていけばいい」


そう言うとメイド達は少し安心して頷くのであった。


「メイド長を選ぶのはドラグ、ルビー、シーナ、お前達から見て、誰がメイド長に適任なのか決めてくれ」


「畏まりした。ルビー達と少し話します」


「いいだろう」


ドラグ達は小声で話し合うのだが、すぐに話し合いが終わる。早いな。もう決まったのか?


「ご主人様、決まりました」


「決まるのが早かったな」


「はい。わたくしも、ルビーもシーナも同じ意見だったので、すぐに決まりました」


「ほう。だれがメイド長に適任なんだ?」


「それは…リシアです」


他のメイド達が驚いているのだが、リシア自身が一番驚いているな。


「わ、私ですか!?」


「えぇ、あなたです。あなたは真っ先にご主人様のメイドになると言ってましたね。あなたが言い出す事で、他のメイドもついてきました。そしてその後、契約魔法を受け入れるのか迷っているメイドを説得していたのもあなたです。メイド長は一番先頭に立ち、指揮を執る方が適任かと思います。私達はこの中でメイド長が適任なのはリシアだと判断しました」


他のメイド達も思うところがあるのか、うんうんと頷いている。


「で、ですが私は…。私よりベテランのメイドもいますし…」


とリシアが言うのだが、そのベテランのメイドが口を開く。


「勝手に口を開くことをお許しください。私もリシアちゃんで良いと思います。実際、私も契約魔法を受け入れる事には悩んでいました。ですが、リシアちゃんが真っ先に受け入れると言った事で、私も受け入れてみても良いかなと思いました。」


「なるほど。だそうだ」


「で、でも…」


リシアはまだ迷いがあるのか思い悩んでいる。ここでルビーとシーナが援護射撃を行う。


「そんなに不安がらなくても大丈夫です。メイド長の在り方は責任をもって私達がお教えいたします」


「そうです。メイド長の一から十まで全てお教えいたしますわ」


「そ、そこまでいうなら頑張ってみます!」


「では、メイド長はリシアに決まりだ。何かあれば何でも言ってくれ」


「はいっ!」


リシアはルビー達にも言われ、メイド長をする覚悟を決意する。援護射撃グッジョブだ!王という立場なので体で表現できないので心でそう思う。


「さて、メイド長も決まった事だし、リシア達の仕事を軽く説明する。まぁ大体は分かっていると思うが、王都にある大きい屋敷でメイドの仕事してほしい。あの屋敷を好きに使ってもいいのだが、メイドの部屋は決まっている。それだけは申し訳ない」


本当は1人1部屋あげたいのだが、メイドの人数が多いからなぁ。それだけはどうしようもない。…いやあの屋敷をレイアに言って、魔改造してもらうのも出来る。そうなると1人1部屋でも問題ないと思うが、流石にそこまではしない。


「い、いえ!私達は充分良くしてもらっています!」


「そう言ってくれるのはありがたいな。それからリシア達に紹介したい者がいる」


「私達にですか?」


「そうだ。あの屋敷に、頻繁に出入りする事になるだろう者達だ。入ってもいいぞ」


俺がそう言うと、入ってきたのはヴィーナとその部下達10名。リシア達はヴィーナを見て思わずため息が出る。ため息が出るほど美しいという事だろう。


「ヴィーナ、すまないがレイアから貰ったローブを付けていてくれ。これでは話にならんからな」


「分かったでありんす。普通の人間には刺激が強すぎたでありんすぇ」


ヴィーナはローブを羽織ると、リシア達の魅了が解除される。リシア達のとろんとした顔が普通に戻る。ちなみにローブを羽織るだけで被ってはいない。それだけで封印の効果は出る。


「はっ!?私は何を…?」


「すまんな。お前達は魅了に掛かっていた」


「み、魅了ですか…」


「ヴィーナは無意識に魅了してしまうんだ。…と、それよりもヴィーナ自己紹介を頼む」


「畏まりんした。わっちはヴィーナ。ルーク様の第5守護王でありんす。わっちらは王都でやらなければならない仕事がありんすぇ。そのため、あの屋敷を拠点として使いなんす。だから、わっちらの事をあの屋敷ではよく見るとおもいんす。その時はよろしくしておくんなんし」


ヴィーナが自己紹介すると後ろの配下達も頭を下げる。ちなみにヴィーナの部下は吸血鬼(男・女)とサキュバスとインキュバスである。


「そ、そうなのですか!私はあの屋敷のメイド長に選ばれました、リシアと申します!ヴィーナ様と配下様!これからもよろしくお願いいたします!」


「礼儀正しくてええこでありんすぇ。ここに来てはる部下は10人でありんすが、もう10人は来るとおもいんす。まぁ20人全て屋敷にいるという事はないでありんしょうが、よろしくお願いしんす」


「はいっ!」


お互い悪くない反応だ。仲良くはできそうかな?


「自己紹介も終わった事だし屋敷を紹介したいのだが、何かと俺は忙しいからな。すまんがルビーかシーナどっちか頼めるか?」


「では、私がご案内いたしますわ。仕事やトワイライト王国についても軽くですが、説明しておきます」


シーナがそう言ってくれる。本当にありがたいな。


「すまんが頼む」


「ではリシア達行きますわよ?」


「はいっ!」


そう言って、シーナとリシア達は執務室から出て屋敷に向かう。


「ヴィーナ、これからの事を話す」


「なんでありんすかぇ?」


「王都には闇ギルドというものがある。その実態を調べてほしい。王都にどれだけの闇ギルドがあるのか、どれだけの影響を及ぼしているか等だな。あと、レナルドやマリナ達を襲った闇ギルドがある。その闇ギルドを突き止められるなら突き止めてほしい」


「畏まりんした。情報を得る為に人を捕まえてもいいでありんすかぇ?わっちは相手の記憶を読み取れるでありんしょう?」


そう。なのでヴィーナ達は任せれば闇ギルトの実態も、レナルド達を襲った者も時間の問題で分かると思う。まぁ、闇ギルドの全てが分かるとは思っていないが、ある程度は分かるだろう。


それにヴィーナ達の本質は暗殺者だ。殺しを何よりも楽しむ。捕まえてという事は、その後は殺しても良いかと俺に聞いている。ヴィーナが仕事を楽しいか楽しくないかで判断するのは、殺しが出来るか出来ないかである。


まぁ俺は聖人君子ではないから、人を殺してもなんとも思わないが、王都で関係ない民が殺されれば、その原因を突き止めようと王家が出張ってくる可能性があるからな。


「あぁ、いいぞ。やり方はヴィーナ達の自由だ。お前達なら失敗はしないと思うからな。ただ、殺すのは闇ギルドの者だけにしろ」


「了解でありんすぇ。楽しい仕事になりそうでありんすぇ」


「では頼むぞ」


「行ってくるでありんす」


ヴィーナ達は執務室から出ていく。さて、レナルドやマリナ達を襲った者達が見つかればいいのだが。俺は決して許してはいないからな?レナルドやマリナ達を襲う危険な奴らは生かしてはおけん。俺達に手を出した事を後悔させてやる。



読んでいただきありがとうございますm(_ _)m

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