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7話 新居の感想

 新居に引っ越しに成功してから数日。

 俺はまたも生態系の頂点に立ったのだ。

 そう理解するのには二日とかからなかった。

 俺が異常にデカイのが原因だが、回りの生き物が基本小さいのだ。

 これでは食料にはならないだろう。

 しかしこの小さな生き物を狙って、獣や鳥がやって来る。

 そう言うのは故郷で学んだ。

 つまり生き物が豊富なら十分暮らしていくには問題ないということだ。

 この体は低燃費なのか数日は食べなくても平気だしな。

 もちろん週間の単位になってくると、ここへの引っ越しの時のように貯蓄が必要になるけど。

 しかしそう考えると貯蓄の必要はなかったかもしれない。

 まさかこんな近く(走りで数十時間)にこんないい場所があるとはな。

 新しい巣を作るのにいい場所も見つけた。

 この湖のように広い沼の最奥に、滝があったのだ。

 まあ滝といっても、よくドラマやドキュメンタリーで出てくるような壮大なものじゃないが。

 その滝の裏に洞窟があった。

 かなり広く、俺が入っても多少余裕が残るほどだ。

 これに満足を覚えた俺は早速住むことにした。

 案の定住み心地はとてもよく、巣設立後すぐ寝てしまった記憶は新しい。

 勿論翌日は空腹に襲われた。

 そしてこの沼を調べると、本当に湖のようであった。

 正直沼の定義を考えると、沼と言えないんじゃないかと思うが、泥が多く植物よりも木々が多い。

 生えてる植物も沼地産らしいものが多いなど、沼で良いだろうと思う。

 正直湖というには汚いからな。

 水質じゃなく色が。

 泥が常に巻き上がっている。

 それはここに住む生き物のせいだろう。

 魚のほとんどが、鯉のように泥を巻き上げて餌を探すものだから、水が汚れる汚れる。

 俺はなんの問題もないがな。

 他にはこの沼の回りも沼地らしく、一部小さな底無し沼も混ざってるようだ。

 何故分かったかと言うと、ハマって沈んでいく獲物を見たことがあるからだ。

 あれは非常にもったいないと思ったが、自分もハマるとたまったものじゃないので、取るのをやめた。

 何にしても、この新居は住み心地が格段にいいと言うことである。

 その事をありがたく思いつつ、今日も俺は生き物を狙ってやって来る獲物を喰らって過ごすのであった。

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