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真・摂政戦記 002話 新たな始まり

【筆者からの一言】


ながーい前置きみたいなもの。

とりあえず必要だから摂政戦記と総長戦記からの文章流用部分が多いです。







 1941年12月8~9日 『日本とアメリカ』


 弛まなく流れる歴史の中で日本は、種々の事情から日独伊三国同盟を結んだ。

 しかし、アメリカはそれに不快感を示し経済的圧力を日本にかけ始める。

 外交交渉により日米両国間の関係改善も図られたが、交渉が平和な方向に進展する事は無かった。

 総長は決断を下し陛下に毒を盛り、摂政の座に就き全権を掌握する。

 そして摂政は戦争を決断する。

 日本はアメリカに対し宣戦布告し攻撃を開始した。


 日本の作戦は三本立てだった。

 ハワイでの真珠湾攻撃作戦。

 フィリピン攻略作戦。

 アメリカ本土攻撃作戦。


 真珠湾攻撃作戦は成功し、フィリピン攻略作戦も初日は順調。

 そしてアメリカ本土攻撃作戦も成功していた。


 いや、アメリカ本土攻撃作戦については、アメリカという国の根幹を揺るがすほどの被害を与える事に成功している。

 

 大西洋岸では核テロ攻撃によりニューヨーク州ニューヨーク、ペンシルベニア州フィラデルフィア、メリーランド州ボルティモア、マサチューセッツ州ボストン、バージニア州ノーフォークが壊滅した。

 メキシコ湾岸ではルイジアナ州ニューオリンズ、テキサス州の沿岸大都市ヒューストンが核テロ攻撃により全滅した。

 太平洋岸ではカリフォルニア州のロサンゼルスと、サンフランシスコにサンディエゴ。ワシントン州のシアトルとプレマートンが核テロ攻撃により潰滅した。

 

 9個の沿岸大都市と3個の軍事重要港が一気に失われたのだ。

 

 真珠湾攻撃とノーフォークへの核テロ攻撃により太平洋、大西洋の両艦隊は壊滅している。


 太平洋岸では他にグランドクリークダムとボールダーダムの二つの巨大なダムが破壊された為、水や電力を供給していた地域において憂うべき事態が発生している。

 特にボールダーダムの下流ではダムの破壊により生起した洪水でとてつもない被害が出ている。


 鉱物資源豊富なアイアン・レンジと五大湖周辺の軍需工場も破壊され、軍需生産に大きな悪影響が出始めている。


 中西部と南部では大陸横断鉄道が破壊されたために東部と西部の交通が遮断され、内陸部の州では物流に悪影響が出始めている。


 更に全米17の中小港と、内陸の中西部から南部にある主要30都市で潜入していた日本軍部隊により無差別大量殺戮と戦闘が起こっている。

 しかも内陸主要都市での戦闘には火炎放射器が使われており、大火災を起こしている都市が幾つもある。


 既に死者の概算は500万人を超えた。

 負傷者は1000万人を超える。その中には重傷者も含まれている。

 家を失い難民と化した市民は1500万人。


 この国の人口は1億3000万人だ。

 約11%の人々が家を失い難民と化している。

 約8%の人が負傷している。

 既に約4%の人が亡くなっている。


 この数字はまだまだ増える筈だ。


 家を失わなくても電気や水道が止まり生活に支障が出ている国民も多い。

 内陸部では鉄道が破壊され生活に必要な物資が届かなくなった地域もある。  


 これらの負傷者と難民と生活に支障が出ている国民の生活を支えるだけでも大変な事態だ。


 それ以外にも日本軍はフォート・ノックスを攻撃し連邦政府の保有する金塊、銀塊を手中にしている。

 この大量の金塊と銀塊はアメリカという国の経済における重要な信用の裏付けでもある。

 もし、このまま金塊と銀塊が奪われたままともなれば対外的にドルの信用度は急落する。

 ただでさえ、国内がこれだけ痛めつけられているのだ。それだけでもドルに対する信用度はガタ落ちだ。更にそれが悪化する。

 

 これだけの事が開戦初日に起こったのだ。


 だが、まだアメリカ政府は事態の全容を把握していない。


 現代ならいざ知らず、この時代は情報発信や通信網が発達していない。

 偵察衛星のような人工衛星は無いし、テレビの生中継、インターネットの動画、カメラ付き携帯電話といった物が無い時代なのである。

 遠くの出来事をリアルタイムで知る手段は限られている。

 しかも悪い事に「ウラン爆弾(原子爆弾)」の爆発した都市ではEMP(エレクトロ・マグネチック・パルス)効果が発生し都市近辺のラジオや無線を沈黙させている。


「ホワイトハウス」だからと言って、各地の正確な現状をすぐに知る術はなかった。


 それ故にルーズベルト大統領は開戦2日目の9日に連邦議会議事堂において開戦演説を行う事を決めたのだ。

 まさか、これ程の大規模な被害を受けているとは思いもよらなかったのである。

 多少の被害は受けたがアメリカはまだ充分にアメリカは戦えると思っていたのだ。


 ルーズベルト大統領が連邦議会議事堂で開戦演説を始めた頃、摂政の新たな作戦が発動する。

 それを知る者はアメリカ人にはただの一人もいなかったのである。


【to be continued】

【筆者からの一言】


前置きは終わった。次回から本格的に別ルートへ。


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