真・摂政戦記 0011話 西海岸
【筆者からの一言】
飛行船の戦闘機はここで……
1941年中旬 『アメリカ西海岸』
太平洋岸、北の沿岸大都市ポートランドと南の沿岸大都市サンフランシスコの中間地域にある4つの港町。
オレゴン州の小さな港町クーズ・ベイ。
同じくオレゴン州でクーズ・ベイの北隣にあるノースベンド。
クーズ・ベイから南に約170キロの地点にあるカリフォルニア州の港町クレセント・シティ。
更にクレセントシティから南に約80キロの地点にあるカリフォルニア州の港町ユリーカ。
どの港町も人口数千人程度である。
この4つの港町は現在、日本軍「桜華丁班」の占領下にあった。
占領時、これらの町に住む者達の中には銃を持ち抵抗しようという者もいたが、多勢に無勢で直ぐに制圧され、町民達は大人しくするしかなくなった。
その4つの港町に今、巨大な飛行船が飛来している。
「第1東遣航空艦隊」と「第2東遣航空艦隊」の20隻の飛行船である。
その飛行船からは次々と戦闘機が発進していた。
発進した戦闘機は各港町の近くにある野原に急遽造られた飛行場に舞い降りる。
「「「「うぉっっっっっっっっっっっっっ!」」」」
「「「「バンザーイ! バンザーイ!」」」」
1機、また1機と着地する度に「桜華丁班」の兵士達から歓声があがり、腕や銃やヘルメットが振られ歓迎されていた。
援軍の到着は兵士にとっては士気が上がるカンフル剤だ。
ましてや複葉機とはいえ、戦闘機部隊の来援は兵士にとって心強いものがあった。
その逆に飛行場造成を手伝わされていた町民達からは溜め息が漏れていた。
「いったい、いつまでこんな生活が続くんだ」
「アメリカ軍は何をしているんだ」
「まさか俺達は見捨てられたんじゃ……」
「馬鹿を言うな! 今にきっと俺達を救いに来る! 町を解放しにくる!」
「そうだ、それまでは我慢だ」
町民達の間ではそんな会話が交わされていた。
この後、飛行船より、整備班や飛行機の燃料、整備部品が降ろされ、それが完了すると「第1東遣航空艦隊」と「第2東遣航空艦隊」の20隻の飛行船は日本に向け飛翔を開始する。
4つの町に降ろされた戦闘機はの総計は80機。1つの町に20機づつ。
これで西海岸占領部隊は防空能力は各段に増し偵察機も出す事が可能となった。
飛行船には1隻あたり各1機の戦闘機が護衛として残されている。
日本に戻った飛行船は整備と休養の後、再び戦闘機と援兵と物資を満載しアメリカ西海岸に向かう予定となっている。
日本は着々と西海岸の足場を固めつつあったのである。
【to be continued】
【筆者からの一言】
摂政戦記とは違い占領した西海岸の港町の住民は捕虜にして労働力にしているようです。




