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166話

少々短め。たまにあるモチベーションの問題。

まぁ、すぐに治るけれども、今回である事決定。

……ミュル、撃沈。


「ぐふぅっ……あ、足にトドメを刺されたでアル」

「ご、ごめんミュル……」


 精霊状態を解除しないと魔導書(グリモワール)が扱えないがゆえに、空中で一旦解除して魔法を怪物たちにはなったルース。


 精霊の力でも攻撃できたが、単純な攻撃力であれば魔法の方が強いと判断したからであったが‥‥‥自身が飛んでいた勢いが思ったよりも強くて、地上で足を怪我したらしいミュルに激突し、彼女を巻き込んで地面を転がったのである。



 その衝撃が強すぎて、ミュルは今、動けなくなってしまった。



「えーっと、えーっと、あ。回復魔法があるんだった」


 本来は白色の魔導書(グリモワール)によってできる魔法だが、こういう時にルースの持つ黄金の魔導書(グリモワール)で複合魔法として扱えるのは便利だ。



……と言っても、本家本元には負けるが。治療よりも攻撃の方が向いているのかと、一時期自問自答しかけたこともある。


 まぁ、自称「攻撃魔法は苦手」といっているどこかの学園長に比べたらどうでもよくなったが。






 とにもかくにも、治療用の複合魔法をルースは発動させた。



「『ジュエルヒール』」


 そう魔法を唱えると、何やら蠢く白い塊が出てきて、ミュルの足を包む。


「うっひやぁぁぁぁぁぁぁ!?何これ、すっごい感触が気持ち悪いでアル!!」

「ええっ!?」


 単純に水と回復の魔法を複合させただけのものであったが…‥‥どうも選択をミスったようだ。


 触ってみれば、確かにぶにょぶにょのグニュグニュで、例えるのであれば…‥‥酢漬けにして透明化させた卵の感触、もしくは中途半端なスライムと言った感触である。


 それに足を包まれるのは‥‥‥さすがに遠慮したいとさえ思えた。


 まぁ、問答無用でミュルの足をそれで包んだが。



「とは言っても、単純に自己治癒力を高めるだけだし……30分はそのままかな」

「30分もこのぶにょぐにゅを!?」


 ルースの言葉に、ミュルは絶望した顔を向けた。




 とにもかくにも、今はこの怪物たちを片付けなければならない。


 見る限り、先ほど襲ってきた怪物たちもまだまだいるようであったが…‥‥その怪物たちに、ふとルースは

既視感を覚えた。


「ん?そういえばあの姿って…‥‥グッグゴゴーチに似ているな」



 前にヴィーラとのごたごたがあった際に、地下で出くわしたフェイカー製の怪物。


 あの時は知性もあったようで、ある程度会話もしていたが…‥‥今、目の前にいるやつらはなんか簡略化されているような印象を持った。


 おそらくは、グッグゴゴーチの量産型とでもいうような怪物たちなのであろう。


 戦闘能力や知能を見ればだいぶ落ちているようだが、驚異的なのはその数。


 

 これだけの数ならば、数の暴力で押しきって来るであろうからだ。



……ただ、フェイカーの手口にしては、大胆過ぎるというか、やや乱雑な印象がうかがえた。


 

 前にミュルがフェイカーは一枚岩と言うわけでもないとか言っていたし、そうであるのならばこんな大胆不敵な手に出てくるような輩がいてもおかしくはないだろう。



「何にしても、殲滅あるのみか‥‥‥」


 流石に大勢の怪物を相手するのはご遠慮願いたい。


 タキたちが追い付いてきて、彼女達の援護があるならば殲滅できるだろうけれども…‥‥毎度毎度、こんな面倒な組織に攻撃されるのも、そろそろ面倒だ。




「‥‥‥良し、潰すか」


 心の中で、フェイカーに対する完全殲滅を、ルースが決めた瞬間であった‥‥‥‥


…‥‥まずは怪物の殲滅をしなければならない。

そして、都市を覆う物の除去もある。

そう考えると問題が山積みであるが、それでも取り組み始めるのであった‥‥‥

次回に続く!!


……ようやくと言うか、フェイカーの殲滅を決意したルース。

これまではやってきたら撃退、来ないならば別にいいという姿勢であったが、いい加減に面倒になって来たのである。

とはいえ、不十分にすると再び復活する可能性があるし…‥‥どうにかして根絶できないものだろうか?

それに、こんな怪物たちを量産している時点で、そろそろ直接対決もあり得そうだしね。

……殲滅、全滅、根絶、廃絶、消滅、どの言い方が正しいのかも考え中である。

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