146話
本日2話目。
……少々スランプ気味。内容があまり進まない。
そのあたりをご了承ください。
……二度と復活しないように、液体人形を丁寧に生き埋めにして葬送した後、ルースは精霊状態を解き、そしてある人物(?)に向き直った。
「えっと、手助けしてくれてありがたいんだけど‥‥‥君は一体何者なんだ?」
【召喚主殿、こやつの話はまともに聞かぬほうが良いのじゃよ】
【え~、何ヲ言っていルんだヨ?あたいがそんナに信用でキナイ獣とでも言いたイのかい?】
狐の姿のままタキが睨んでいるのは、シャベルを背負った人サイズの巨大兎。
どうもタキにとってはあまり会いたくない人物、いやモンスター物とでもいうようだけど‥‥‥何者なんだ?
【じャぁ自己紹介!国滅ぼしモンスター組合会員ナンバー3、『ホールクイーン』ノ名を持つ者さ!】
どやぁっというような顔で、シャベルを構えながら格好をつける兎。
……なんというか、国滅ぼしモンスターという部分に驚くべきか、それともなんかダサいような名にツッコミを入れるべきか迷うが、一つだけ言えることがある。
「なんかこう、モフモフしているから触りたいな‥‥‥」
すっごいモフモフもこもこしていそうで、タキとはまた違った触り心地になりそう。
【ん?あたいをモフりたイのかい?別に良いよ!】
ルースの様子を見てその兎は手を上げ、許可を出した。
「あ、じゃあちょっと遠慮なく…‥‥」
……モフ、モフ、モフ、モフモフ、モフモフモフモフ、モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ
「ついでにタキも」
【あ、ちょっと待つのじゃよ召喚主殿!お主のモフりテクは】
「問答無用!!ここ最近不足気味のモフモフを堪能させてもらうからな!!」
【え、ちょっと、ああああああああああああああああああ!!】
モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ……
それから10分が経過し、ルースが我に返った時には、2体の獣はその場にぐったりとしていた。
なんというか、タキが艶々した滑らかさを持つ毛並みに対して、こちらの兎は綿に近いような反発力を備えていた。
そして2体ともかなりモフモフしており、冬場であれば確実に寝床に持って寝たいレベルであった。
「って、すまん二人とも。ちょっとやり過ぎた」
【ちょ、ちょっとかのぅ……これで】
【おオぅ…‥‥何この人間、モフテクがハイレベルだヨ】
完全に満身創痍の状態になった2体。
久しぶりにものすごくモフモフを堪能したが、その2体の疲弊具合を見てやり過ぎたなと反省するのであった。
ちょうどその頃、都市メルドランの方では‥‥‥
「ルース君を救うために全速力で向かうのよ!!」
「こういう時ぐらいは思いっきり働けぇぇぇぇ!!」
【召喚されたと思ったら何この仕打ち!?】
【鬼気迫るというか、逆らえないレベルの威圧なんだけど!?】
火竜とシーサーペントを召喚したエルゼたちがその背中に乗って、全速力でルースたちが向かった方向を目指していた。
幸いというべきか、タキの付けた足跡が残っているのでたどるのは容易いのである。
……乗り物扱いはやめてほしいモンスター2体であったが、この二人の威圧というか、鬼気迫るような迫力に逆らえずに駆け抜けるのであった。
「あ、間に合わない状況になっていたら、刺身にするでアル」
【鬼かあんたは!?】
【鬼人だから合っているだろうけど、容赦ないな!?】
相乗りしているミュルの言葉に、2体は思わずツッコミを入れるが、彼女からの威圧も他の二人と同様であったため、逆らえない。
なんというか、それぞれ同じ相手を彫れた同士の結束は固く、その迫力はモンスターですらおののくほどであった‥‥‥。
なお、周辺で彼女達を見かけた他のモンスターたちが漏れ出る威圧に怯え、この後、ひと月ほど姿を見せなくなったのは、また別の話である‥‥‥‥
さてさて、現れたこの兎。
国滅ぼしの力があるようだけど‥‥‥全然そうは見えない。
とはいえ、何か他にも目的がありそうで?
次回に続く!
……ルースのモフりテクの犠牲者がまた出たか。火竜とシーサーペントはモフモフ箇所が無いから平気だけどね。
ちなみに白虎とかも案にあったけど、次にあったのは兎じゃなくて羊であったりする。まぁそれで兎を選んだのは、考えてみれば出したことが無いなぁ、と思ってね。
……他の作品の方に羊を出そうかな?