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閑話 ??? その1

ようやくというか、やっと出てきた感があるな。

主人公不在回だけどね。

‥‥‥そこは誰もが知らないような場所。


 この世界にある事はあるのだが、そのすべてを把握するがいない限り、特定はできないだろう。





 そんな場所には今、四人の様々な人物たちが集まっていた。



「‥‥‥なるほどねぇ、そんなやつがいたのかいな」

「そうでアルよ。一見ただの男子学生であるが‥‥‥実力はまだまだ伸びるだろうけど、本物でアル」


 そのうちの一人が出した報告に対して、他の3人は興味深そうにしていた。


「にしてもよぅ、そんな奴ならとっととその場でグキッとしてグシャッとしてさよならバイビーすればいいんじゃねぇかよぅ?」

「そうだな、確かに、将来的に我々の敵になるのであれば、そこで始末するのも容易いのではなかろうか?」


 二人が否定的な意見を出し、何故その場でその人物を始末しなかったのか、尋ねた。


「わかっていないアルな」

「いや、その言い方ってあるのかないのかはっきりしないんだが」

「うっさい!!組織の中で今一つ印象が薄い自分が、どうにかして残してもらうためにはわざわざこれしかないのでアルよ!!ちょっと下着が見えそうだし、暴れにくいのも我慢して、皆に覚えてもらうために必死に役作りをしているのでアル!!」

「‥‥‥なんかすまんかった」



 その本音を聞き、どことなくその場にいた者たちは同情した。


「こほん、とりあえずであるが、何故将来組織の強大な敵対者になりそうなものをその場で始末しなかったかというと‥‥‥惜しいからでアル」

「惜しい?」


 その言葉に、一人が疑問の声を上げたのでアルアル言っていたその人物は、説明し始めた。


「知ってのとおり、この我々が所属している組織‥‥‥フェイカ―は約20年ほど前に壊滅させられたのでアル。地下生活を送り、何とか再興を遂げたはいいものの、いかんせん戦力不足なのが目立つのでアル」

「まぁ、確かにそうだよなぁ」

「人をモンスターに変えたり、マジックアイテムなどの使用によって戦力を増加させ、使用テストを愚かな馬鹿共を利用して行い、日夜改良をほどこしているのであるが‥‥‥それでも、最盛期に比べれば『弱い』と言えるのでアル」

「なるほど、つまりお前が言いたいのは」

「そう!!戦力の確保のためにスカウトをするのでアル!!ダメだったら全力で叩き潰し、死闘を楽しめるかもしれないオマケつきである!!」

「そのオマケいらなくないかぁ!?」


 楽できるなら楽したいのに、なぜわざわざ面倒くさいことを考えているのかと言えば・・・・・まぁ、戦闘狂な面がその人物にあるのでそうなったのだろう。



「だけど‥‥‥我が組織は反魔導書(グリモワール)組織フェイカ―だぞ?そいつは魔導書(グリモワール)持ちだし、入れたら何か矛盾しないか?」

「「それは確かにもっともな質問だな」」


 一人が出した疑問に、もう二人が同意した。


「‥‥‥まぁ、未だ見ぬ色だというし、ノーカウントでいいのでアル!!」

「適当だなおぃ!?」

「単に戦いたいだけでは?」

「あきらめろ。こいつの計画性のなさは組織で一番だっただろうが」

「失礼な!!自分とて、今回のこの案件を話すためにきちんと計画し、実行に移そうとしているのでアル!!そもそも、いつも毎回適当で計画性がなくてやばくなりそうになってもなんとかなっているでアル!!」

「‥‥‥認めてんじゃねぇかぁぁぁぁぁぁ!!」


 巨大なハリセンを取り出し、その人物は頭めがけて振り下ろした。


 組織一の苦労人は、常にハリセンを常備しているのであった。








「‥‥‥まぁ、何はともあれスカウト出来たら出来たで、出来なければ出来なかったでいいだろう。全責任はお前に取らせればいいだろうからな」

「ふっふっふっふっふ!!言質は取ったでアル!!きちんと奴をスカウトし、出来なければ抹殺を行うのでアル!!」

「大丈夫だろうなぁ?」

「大丈夫大丈夫、男という者にどのように近づけばいいのか、お前とお前がベッドの下とタンスの裏、あと隠れ家の隠し部屋に山ほど隠している参考文献からしっかり学んだから安心するでアル!!」

「おおおおぃ!?ちょっと待てぇぃ!?」

「さらりと仲間の大事なものをばらしているんじゃねぇぇぇぇ!!」


 ガっとつかみかかろうとした2人であったが、一瞬のうちにそのアルアル言っていた人物はその場から姿を消した。


 残されたのはその二人ともう一人である。



「‥・・・なるほど、そういう所にあったのか」

「あ、いや、その、それは」

「えっと、むっつりでも堅物でもあるわけで・・・・・」


 ごまかそうと目をそらす二人。


 だが、もう一人はにまぁっといい笑顔をして手を出していた。


「さ、黙ってほしければどうすればいいかな?ばらされたくはないだろう?」

「鬼かお前は!!」

「悪魔かお前は!!」

「いやだなぁ、鬼ならあの子だし、悪魔なら君だろ?」


 暗に口止め料を請求されているのだと理解した二人は、組織内での威厳低下を避けるために、その一人に不本意ながらも口止め料を渡した。



「くっそ!!あの鬼人今夜襲ってやるぅ!」

「え?それは無理だろ。確か、あの種族は認めた伴侶以外だと、問答無用でアレをかみちぎるそうだよ?」

「ならばあの角をへし折ってやる!!」

「いや、あれって我が組織内にあるマジックアイテムでも破壊できない、とんでもない強度があったよね?」


 二人が憤慨する様子を、もう一人は面白そうに煽り始めるのであった‥‥‥








‥‥‥ある意味楽しそうだよなこの組織。

何はともあれ、次回からは新章である。

この物語で大事な部分に少々踏み込む予定でもある。

次回に続く!!


寒くなってきた今日この頃。現実ではテスト・レポートあって、ちょっと大変である。いや、かなりか。

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