30円のやさしさ
30円のやさしさを感じる実話です。
30円というお金について想いを馳せるとき、
たった30円だと
貴方はそう思うでしょう
私もそう思ってた
あの時までは......
就職活動で広島まで行って帰って来たときの夜遅く、
自転車置き場で、小銭がなくて私は自転車置き場の精算機前でどうしようかと慌てふためいていた
やがて一人の母くらいの女性が来たので、彼女の邪魔にならないようにそこをどけた
精算が終わった彼女は私を見て、全てを察したようで
小銭がいくら足りないのと聞いてきた
私は30円足りないんですと答えると彼女は「寄付! 」といって私に笑いかけて、30円の小銭を渡して去った。
私は驚きながらも、30円のやさしさで胸がいっぱいになって幸せな気持ちになった
世の中にはこんなに素敵な人がいる
そう思うだけで
毎回下されていた不採用の通知で絶望の淵にいた私は
生きる気力が湧いた
たかが30円、されど30円
30円の重みはずっしり重くて深い
彼女にいただいた有難いこの30円を今度は私が誰かが困っているときにあげたいと思った
こんなにも30円を愛おしく思えたのは彼女のお陰です
ありがとう。
駄文を読んで下さってありがとうございます。この話でほっこりしていただけたら嬉しいです。