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オリジナル時計の展示会

作者: 各務原逍遥

 地元(各務原市)が、月2回発行している広報紙《広報かかみ

がはら》の最後のページに、『市民ギャラリー』というコーナー

があり、そこにオリジナル掛時計(毎日食べている納豆のフタに、

友禅千代紙を貼り作成した時計)を、市の広報課の担当者から取

材を受けて掲載して頂いてから、この時計に関連して、ぎふチャ

ンラジオの生放送に出たり、毎月購読している雑誌『スタンプマ

ガジン』に載せて頂いたり、思わぬ人たちから、「載ってたね」

と、声を掛けて頂いたりと、けっこう反響が大きかった。

 

 一段落したところに、地元の岐阜信用金庫の担当者が、家にコ

ンサートのチケットが当たったという事で、持って来られた。

 そのときに、広報に載っていたのを知って、

『店のロビーで、オリジナル時計の展示をお願い出来ませんか』

 と、ありがたい言葉を掛けて頂き、

『願ってもないことです』

 と即決して、また日を改めて展示会の細かい打ち合わせをする

ことにした。

 

 1ケ月後、家での打ち合わせのときに、今までに作った時計が、

腕時計4個、懐中時計1個、置時計1個、掛時計5個、

(他に友達に頼まれて作った時計が数個あるが、それは相手に渡

っているために手元には無い)

を展示する予定でいたのだが、話の流れで、

『趣味で写真も撮ってます』

 撮った写真を3~4点見てもらった。

『ロビーにスペースがあるので、写真も一緒に展示しましょう』

 ということになり、美濃和紙にプリントした写真(A4サイズ)

10点も同時展示することになった。

 搬入はすべて信金の人が車で運んでくれるという。

 

 今までに4回《写真とオリジナル時計》の展示、《写真と変わ

り種切手》、《写真と絵画切手》、《写真と懐かしのLPレコー

ドを聴こう》といった企画を、市外のカフェギャラリーで個展を

開いているが、地元で開催するのは初めてのこと。

 以前から、地元のどこでもいいから展示会が出来たら嬉しいこ

とだと思っていたが、こうした思わぬ形で、信金のロビーで展示

できるのは、しこたま趣味冥利しゅみみょうりに尽きることである。


《写真とオリジナル時計展》の展示会は、1カ月という期間だが、

どんなレイアウトで展示されているか気になり、初日に行って見

て来た。

 そして、その様子を写真に15枚ほど撮り、SNSにアップし

たり、友達にプリントして渡したりと、その甲斐あって地元はも

ちろん、岐阜市、関市、一宮市にいる友達や知人等が見に来てく

れた。

 皆に、オリジナル時計と美濃和紙にプリントした写真を見た感

想を訊くと、

『発想が素晴らしい!』

『よくあんな細かなことができるな!』

『写真は、絵の様な雰囲気があっていい!』

 と、称賛をしてくれた。

(社交辞令か?……)

 

 こうして無事に、1カ月間の展示会を終えることができた。 

 まだ来年のことになるが、市の作品展に出品することが決まっ

ている。

 これからも、皆に面白いと言ってもらえる様な作品を作ってい

きたいものである。

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