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SOUL FOOD  作者: チーズ
第一章 食物連鎖
3/17

始まりの物語と「揚芋装甲拳(ポテトナックル)」

 「今日はお前らに重大なニュースがあるぞー。」

ポパイと書いてある特徴的な緑のジャージを着ている先生が出席簿を持ちながら言う。

「転校生が来るんですよね~先生」

滝沢の馬鹿が口を滑らす

「貴様、さては校長室で聞き耳立ててたな。」

「あっ・・・」

教室のあちこちでクスクスと笑い声が聞こえてくる。

「滝沢・・・」

先生が馬鹿を鋭く睨みつける。馬鹿は蛇に睨まれたカエルの様にちじこまっている。

「ひっひぃぃぃぃぃ」

「まぁいい転校生も待たせてるしな。・・・後で校長室まで来い。」

「・・・ハイ」

真っ白に燃え尽きたような馬鹿をほっといて俺は転校生を待ち構えていた。

「はいじゃあ自己紹介してくれ」

先生の紹介で教室に一人の女子高生が入って来た。バニラアイスのような色の肌にソーダの様に青い髪、顔は上玉ではあったが鋭く冷たい目をしていた。

三十一みとい 零華れいかです。よろしく」

三十一は業務的な挨拶をして空いている席に勝手に座った。

先生と生徒は少し戸惑いながらも授業のベルが近い為なにもなかった様に授業の準備をした。


 12:50昼休み

間玖土まくど 紅葉くれは~」

「どう思うにぃ間玖土、あのクール転校生」

金髪ライオンヘアーの耳ピアスそして片目に赤のカラコン右手に包帯と中二病をこじらせたチャラい風貌をしている「固湯出 パスタ(かたゆで ぱすた)」が俺の目の前で話し出す。

「いいんじゃないか。好きだぜ、ああ言うクールビューティーも」

俺がそう言うとパスタの横から先生に呼び出された健太が飛び出てくる。

「やっぱいいよなああゆうクールガールも!俺はそれにツンデレを追加注文したいで~す。」

「タッキーツンデレはいらないにぃ」

健太にパスタが突っ込みを入れる

「俺もツンデレなしでラストオーダーだわ」

俺、健太、パスタが転校生について話している時にイガグリ白鉢巻きの航大が口を突っ込んでくる。

「なぁ3人は喰人人間についてどう思う?」

「「「どうでもいい!!」」」

俺達は航大に向かって叫んだ。航大は気にせず喰人人間の話を持ち出す。また学生達の喰人人間トークが始まった。

俺達3人は体の一部が食べ物に変化している変死体など興味がない。


 滝沢健太・・・シャープ眼鏡ストレートの銀髪と外見からは真面目な好青年にしか見えないが。中身は女好きの馬鹿である。だが空手の道場の息子であり喧嘩では負けた事がないが告白した女性には全敗である。好物がフライドチキンとかなりジャンキーだが食べても太らない体質らしく朝昼晩食べても大丈夫らしい。まぁ俺から見たらただの馬鹿である。

 固湯出パスタ・・・金髪ライオンヘアーのピアスにカラコン包帯と中二病とチャラ男のミックスに見えるが実はかなりのハッカーでありネット上では「アルデンテ」と呼ばれているがそれを知っているのは俺と健太だけである。こいつがハッカーになった理由は本人は「ある組織の隠された機密情報を暴くために俺はハッカーとなったんだ。俺の師匠もこの情報を盗もうとしたために組織が用意した国家権力に潰された・・・その仇を討つ為でもある。」といかにもな中二発言だか翻訳すると、ある組織はゲーム会社で機密情報は発情期の男の子が興味のあるモザイクなしの画像の事でこいつの師匠はハッキングがばれて警察に通報されたという顚末である。つまりこいつはチャラ男の中二病で二次オタの凄腕のハッカーである。

そして俺はただのフライドポテトが大好きで社会的なニュースより健太やパスタの趣味の方が合っているという普通の赤髪の男子学生だった。生きている喰人人間を見てそして殺す前までは・・・


 初めて紅葉が喰人人間に出会ったのは3ヶ月前の夜であった。紅葉は馴染みのハンバーガーショップ「キングオブバーガー」へと向かっていた。しかしそのバーガーショップは路地裏にあり夜になると周りが真っ暗になり治安が悪化するという難点があった。紅葉も何度か道の途中で世紀末風の男に金をせびられている。だが喧嘩上等の紅葉にとってカツアゲ連中は喧嘩の練習にしかならない。そしてその夜に現れたのは黒髪で顔が見えなくなるほどの長髪でロングスカートをはいた女性だった。戸惑いながらも紅葉は軽くゲームの格闘家の様にファイティングポーズをとった。だがその女性は静かに歩み寄り静かに呟いた・・・

「聞きたいことがあるんですが・・・」

(なんだ道を聞きに来たのか)

紅葉はか弱い女性に対してファイティングポーズをとってしまったと深く反省しながら女性に近ずいた。

「あのぅ・・・」

女性はさらに近ずいた

その時紅葉は女性から漂う異様な匂いに気が付いた。それは、肉の腐ったような臭いと鉄の錆びた臭いが混ざった様な匂いがした。・・・メッシャァ

(ッッ!)

その瞬間に紅葉の腕に女性が喰らいついていた。

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ミチ・・クチャ・・・ペリと腕の肉が裂かれる音と紅葉の悲鳴が共鳴する。

「ああ・・・美味しい・・・凄く」

口を血で染めた女性が艶めかしい声で囁く・・・

「こ・・・この!」

紅葉は女性の腹にヒザ蹴りを叩きこむ。女性は竿の様に腹をしならせ壁に激突する。

紅葉は血みどろの腕を押さえながら座り込む

(何だよ・・・あいつ)

紅葉は目を見開き歯を震わせていた。

女性はゆっくりと立ち上がり前髪を右手でたくし上げたその顔には茶色くこびりついた血がついていたがそれよりも印象に残ったのは目の中から飛び出てるポテトチップだった。

(まさかこいつが話題の喰人人間なのか・・・)

喰人人間は変死体として報道されていたはずなのにと紅葉の脳裏によぎったがそのせいでこっちに走り出してきた女性に一瞬、気が付かなかった。

女性の喰人人間は歯茎を剥き出して紅葉の肩に喰らいつく

「がぁぁぁぁっ!」

紅葉は口から唾液を出しながらもがく。

だが女性の喰人人間の歯はミチッ、ミチッと肩に喰い込んでいく。

薄れゆく意識の中で紅葉の脳裏にある記憶が蘇る。 


 そこはアメリカの繁華街の風景だった。その風景の中に幼少期の紅葉が立っていた。周りには大勢の大人達が倒れている。その大人達は片腕や片足がなく唸っている。しかもおかしな事に地面には巨大なフライドポテトが刺さっている。・・・・その風景の中で幼少の紅葉が語りかける。

「ねぇ誰がコンナ事をシタノ?」


 ハッっと意識が戻る。と同時に肩の痛覚が蘇る。

「・・・もっと・・・ちょうだい」

ピチャ、ピチャと血を吸いながら女性の喰人人間は歯を喰いこませる。

しかし、もう紅葉の顔には痛みを感じてる様には見えなかった。

突如紅葉の右手から黄金色の光があふれる・・・

「なっ・・・こいつまさか。」

女性の喰人人間は驚嘆し肩から歯を外す。

「思い出した・・・俺の力を」

紅葉が宙に右手を掲げた瞬間フライドポテトが右手から発現し拳銃のリボルバーの様に筒状に合わさる。紅葉はその右手を喰人人間にブチ当てるっ!!

揚芋装甲拳ポテトナックルーーーッ!!」

勢いよく放たれた右手は喰人人間の胸に当たりそこから喰人人間の体が分散した

「くそぉぉぉぉぉぉぉぉ」

パァンと体が砕け散り赤黒い体液と透明の体液が混ざった液体が紅葉の体中に飛び散る。

紅葉はしばらくその場で立ち往生しその後、ハンバーガーショップに立ち寄らず貧血マックス状態のまま家に帰った。


「マック~マックちゃ~ん?」

銀髪ストレートの馬鹿の健太が俺の頭をポンポン叩く。しかしさすがは空手道場の息子、ポンポン叩くだけで脳が少し揺れて気持ち悪い。

「叩くな。」

俺は華麗に右ストレートを健太の鼻にかます。

健太が痛がっている姿を金髪ハッカーのパスタと共に眺めている。


間玖土まくど 紅葉こうよう君だっけ?」

後ろを向くとクールビューティーの転校生「三十一みとい 零華れいか」が話しかけていた。

まさかこの時、俺があんな闘いに巻き込まれるとは思ってもいなかった。

・・・その前に大事な事を言い忘れていた。

「俺の名前は間玖土まくど 紅葉くれはだ。」





 

 

 

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