断罪の序章
東京丁包高等学校
12:50昼休み学生達は自由気ままに勉強から解放されたこの時間を楽しんでいた。そして2-4では今も増え続けている喰人人間についての談義が熱を帯びていた
「やっぱり原因は食事摂取の過多によるものだと考えますのよ!」
丸眼鏡・童顔・金髪ツインテールの女子高生「霧島樹日子」が拳を握り熱弁している
「いや待て樹日子!それは違うこれは食べ物を粗末にしてきた人間への警告だ。」
白の鉢巻きにイガグリを擬人化したような黒髪ツンツンヘアーの男子高生「鴨島航大」は語りだす。
ほかにも大勢の学生がああだこうだと己の意見を言い合っている。その中に一人つまらなそうにパンをかじる学生がいた。
「お前はどう思う紅葉」
航大はパンを取り上げその学生に顔を近ずける
「どうでもいいわ・・・」
紅葉と呼ばれた学生は特徴的な赤髪の天パを掻き毟り机の上へ突っ伏した。
午後8:00紅葉は光も通さないような路地裏を歩いていた。
「近いな」
紅葉がそう呟いた瞬間頭上から大柄の男が降って来た。
「オマエノ肉喰ワセロー!」
男は拳を振り上げ紅葉に迫って来た。その男の顔にはポテトチップスがめり込んでいた。
「やっぱり喰人人間か」
紅葉は迫って来た男の腹に向けて右拳を叩き込んだ。
グチャっと言う音が鳴り響き、男は口から赤黒い液体を流しながら後ろへ下がる。
「グバァァァ」
男は叫びながら再び紅葉に迫る。
「くたばれポテチ野郎」
紅葉は右腕から黄色いオーラを出しながら男に放つ。
「ガァァァァァ」
叫び声と共に男の身体は砕け散った。
「これで今月26体か」
紅葉はパンパンとスボンを叩いた後路地裏から出ていった。
その後その路地裏の近くからサイレンが鳴り響いた。
翌日 丁包高等学校
「マック〜また喰人人間が出たってよ〜」
紅葉に向かってシャープなメガネを着けた銀髪ストレートの男子学生「滝沢健太」が走って来た。
「朝からうるせぇよ滝沢つーかマックって呼ぶんじゃねえよ外国人か俺は。」
滝沢はメガネをクイっと上げる
「勿論マックが好きな情報もあるぜ」
「聞こう」
二人は番長の様に腕を組み仁王立ちをする
「この教室に転校生が来る。もちろん女」
「信憑性は?」
「100%ですぜ校長室からの情報ですから」
「信じよう」
二人は手を組みニカッっと笑った。
ピンポンパンポーン
チァイムの音が鳴り紅葉達は机へと座った。