試写会「わが母の記」
名古屋のテレビ局CBCさんの創立60周年を記念するため制作され、モントリオール世界映画祭でグランプリを取った「わが母の記」CBCさんのお招きで拝見しました。
会場は老人中心で満員御礼。熱気にあふれた素晴らしい試写会になりました。
作品は文豪井上靖とその母、娘の三代に渡る家族の愛の物語。(実話)
井上靖役は役所広司さん。母役は樹木希林さん。樹木希林さんが入神の演技で、老いてボケた母親を演じるのですが、よくある映画と違って、宮崎あおい演じる井上靖の娘は父親を批判的に見ているので、作品が平板にならないです。
また次女役で出ている女優さんが名前も分からないのですが、すごく演技や存在感がよかった。
自分が少し驚いたのは樹木希林さんのボケの演技を老人たちがギャハハーと笑って見ていたことだけど、あなたたちも明日にもああなるんですよ、と言いたかった。
樹木希林さんは家族も分からなくなるぐらい衰弱していくのですが、最後に彼女が記憶していた秘密が明らかになる時、あふれ出す涙を決して止められないでしょう。
また映像美とキャストの力の他に監督原田眞人の気概がすごく、登場人物たちがイングマール・ベリィマンや小津安二郎の映画を観て感想を話したり、文学賞選考の裏側が出てきたり、文明批評的面白さがあります。
どんなにケンカしたり、悲しい出来事があっても家族の愛と絆は強く、永遠、それを是非スクリーンで、涙とともに確認して下さい。(;_;)




