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「八日目の蝉」

「ダンシングチャップリン」を観た後、「八日目の蝉」観賞。正直なところあまり期待していなかったのだが、原一男監督の「またの日の知華」以来の感動と衝撃を味わった。



あまり期待していなかったのに観たのは主役の永作博美の圧倒的な演技力を観たかったからだが、もう一人の主演井上真央ちゃん、助演の小池栄子、森口遙子、余貴美子さんなど主要女性キャストが素晴らしかった。


いろんな意味で女の映画である。正直かなりエグく、かなり怖い。私はある意味、このサイトの人のリテラシーをかなり期待しているので、けっこうつっこんで書く。


ネタバレごめんの方はここまでで。






作品は女の悪のカルマを描く。女の憎しみや嫉妬、狂気。その徹底ぶりはホラー映画に近い。しかしものすごいストーリーテリングにより最後、女たちの負のカルマが浄化され、本当に衝撃的なハッピーエンドが訪れる。それを見届け、感動の涙があふれて止まらなかった。



決して見やすい甘い作品ではない。悪い男にだまされ中絶をしたため妊娠できなくなった永作博美は男の妻に罵倒され、夫婦の赤ちゃんを盗み出し、逃亡生活を送る。この永作博美の過去パートと井上真央ちゃんの現代パートが交互に描かれる。



井上真央ちゃんは盗まれた赤ちゃんの成長後の女性だが永作博美と同じく不倫相手の赤ちゃんを宿す。しかし井上真央ちゃんはその子を産む決意をし、自身と育ての母の過去を見つめる。



意外な人物が過去パートと現代パートのブリッジになっており、ミステリ的味わいもある。



そしてラスト近くに世界的舞踊家田中眠(正しい字が出ない(-_-;))が印象的に出てくる。そこが出演時間は数分かもしれないけど圧倒的演技力で凄まじい印象と強い感動を与える!助演男優賞当確!



逆に井上真央ちゃんの不倫相手役が劇団ひとりで、二人が全裸になってキスシーンやセックスシーンを演じるのはあまりに気持ち悪く、ゾッとして吐きそうだった。監督は悪意の確信犯だと思う。



この作品は年末の映画賞でも必ず中心になると思うし、女性キャストは演技賞を競うだろう。井上真央ちゃんはこんなすごい演技が出来るとはいい意味で裏切りだった。



あと余貴美子さんは美しさも演技力も抜群だが、怖かった。新興宗教の教祖役で髪型が怖い。永作博美が新興宗教団体に一時かくまってもらうのだが、この団体のディテールの描き方がすごく怖かった。自分だったら二分ぐらいで逃げると思う。



この作品は真剣に文学や芸術に向き合う人なら是非観て欲しい。

本当に素晴らしい作品だった。(;_;)

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